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令嬢と騎士
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著者 | アーリーン・ジェイムズ |
翻訳 | 原淳子 |
発行 | ハーレクイン |
ジャンル | ハーレクイン小説 |
タグ | レンタル |
レーベル | シルエット・スペシャル・エディション |
紙初版日 | 1998年9月5日 |
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■屋敷も車も、財産はすべて奪われたローレル。彼女は今、エドワードにすがるしかなかった。
■ここに来たのは間違いだったかしら? もう何度めかわからないが、ローレルはあらためてそう思った。エドワード・ホワイト弁護士の事務所の控え室は、ダラスの町の高級な一郭にふさわしく、とても贅沢な内装で、彼の有能ぶりがうかがえる。これまで六人もの弁護士に断られ、彼が最後の頼みだった。祖母の死後、財産を管理していた弁護士は、別れた夫とともに態度を一変させ、彼女が財産を相続できる時期を、いつまでもあいまいにしている。ローレルは代々住んだ屋敷から、無一文でほうり出され、食堂のウェイトレスをしながら、やっと暮らしを立てている。わたしひとりなら、このままでも生きていける。でも、幼いバリーのことを思うと、この先、満足に育てていける自信はない。彼に裁判で、財産のいくらかでも取り戻してもらえたら、報酬もきっと支払えるはず……。だけど、こんな条件で彼ははたして弁護を引き受けてくれるだろうか? ローレルはすがる思いで、彼の部屋の扉が開くのを待っていた。
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
■ここに来たのは間違いだったかしら? もう何度めかわからないが、ローレルはあらためてそう思った。エドワード・ホワイト弁護士の事務所の控え室は、ダラスの町の高級な一郭にふさわしく、とても贅沢な内装で、彼の有能ぶりがうかがえる。これまで六人もの弁護士に断られ、彼が最後の頼みだった。祖母の死後、財産を管理していた弁護士は、別れた夫とともに態度を一変させ、彼女が財産を相続できる時期を、いつまでもあいまいにしている。ローレルは代々住んだ屋敷から、無一文でほうり出され、食堂のウェイトレスをしながら、やっと暮らしを立てている。わたしひとりなら、このままでも生きていける。でも、幼いバリーのことを思うと、この先、満足に育てていける自信はない。彼に裁判で、財産のいくらかでも取り戻してもらえたら、報酬もきっと支払えるはず……。だけど、こんな条件で彼ははたして弁護を引き受けてくれるだろうか? ローレルはすがる思いで、彼の部屋の扉が開くのを待っていた。
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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