湖底からの霊言 ―少年Zの告白―
筑豊の林陽太は勉強嫌い、中学を出たら美貌の少女がいる南九州の高原の温泉町で和菓子製造業の伯父宅の従業員となった。将来は、その美しい麗香と結婚し跡取りとなる野望を秘めていた。
仕事中に甘納豆の仕上げで大失態、砂糖の横流しを疑われ、伯母の入浴をのぞいた疑い、湖畔観光の婦人に痴漢した疑い、エロ本所持を見つかり変態扱い、自暴自棄になったところで、夜毎の夢の湖底からのキリシタンの死人の霊言と不気味な地鳴りに悩み、逃げ去って間一髪、この地獄の地から命拾いした。
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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