旅書簡集 ゆきあってしあさって
「さっきまでいた国の事を書きます。国の中の小さな特別区である町のような自治区には、いわゆる“お金”がありません。貨幣の代わりに“踊り”を踊ります。」
「メモを取っている最中に、ボールペンのインクが切れました。カウンターに売り物のボールペンがあったので、ひとつくださいと小銭を渡すと、『この町では文字は残らないよ』と言って手渡されました。」
「窓の外に目をやると、周囲の海面にたくさんの黒っぽい動物が集まってきているのが見えました。ラッコです。そのうちの一匹が、手にもった石を飛行機の翼のうえに置きました。『彼らなりの手向けなのよ。この機の運命をさとってるのね』」
三人の作家が架空の土地を旅してまわり、手紙や写真、スケッチを送りあう、幻想旅情リレー書簡集。
【目次】
一通目の手紙 暗くて暑い国 高山羽根子
二通目の手紙 泥の町 酉島伝法
三通目の手紙 飛行機の街 倉田タカシ
四通目の手紙 城塞都市 高山羽根子
五通目の手紙 未だ泥の町 酉島伝法
六通目の手紙 ほふりの村 倉田タカシ
七通目の手紙 ショッピングモール 高山羽根子
八通目の手紙 墜落の町 酉島伝法
九通目の手紙 着水した飛行機 倉田タカシ
十通目の手紙 島々の話 高山羽根子
十一通目の手紙 高山地帯の村 酉島伝法
十二通目の手紙 川が分かつ街 倉田タカシ
十三通目の手紙 戦争の島 高山羽根子
十四通目の手紙 サンクトペテルブルク−ペトログラード横断鉄道 酉島伝法
十五通目の手紙 基地の中 高山羽根子
十六通目の手紙 暗闇の村 倉田タカシ
十七通目の絵葉書 神の仮面の町 酉島伝法
十八通目の手紙 ッポンの町 酉島伝法
十九通目の手紙 雨とカーフューの国 倉田タカシ
二十通目の手紙 書類申請を待つ間 高山羽根子
二十一通目の手紙 変な通貨の国 高山羽根子
二十二通目の絵葉書 鳥の村 酉島伝法
二十三通目の絵葉書 「出る」ホテル 倉田タカシ
二十四通目のスケッチの紙片 街角の顔出し 高山羽根子
最後の手紙 まちあわせ 倉田タカシ
最後の手紙 まちあわせ 酉島伝法
最後の手紙 まちあわせ 高山羽根子
巻末エッセイ 二〇一三年のゴー・ウエスト 宮内悠介
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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