レビュー一覧

絵が芸術、、素敵すぎる物語もじわじわとせつなさが胸に迫ってきて哀しくなる。またその哀しさがペンで表現されてて久々のヒット作品です！！！ブラボーーーー

内容は良くある断罪された悪役令嬢のお話ですが、とにかく画力が素晴らしかったです！人によっては好みが分かれるかもしれませんが、ちょっとダークな雰囲気の絵本のような絵柄でとても素敵でした。主人公の心理描写も丁寧で良かったです。きっと終わりはハッピーエンドなんでしょうが、主人公には幸せになって欲しいと思わせられます。続刊が楽しみです！

単なる悪役令嬢物ではありません。独創的な絵と個性的なお話ですが、サンプルを読まれて違和感のないかたは、はまるのではないでしょうか。可愛らしく残酷で、皮肉の効いた上質の物語です。

なんというか「悪役令嬢モノ」というジャンルも進化を遂げて深みがでてきたなあ、という偉そうな感想を持ってしまう秀作。単なるざまぁとか、新しい自分に、といった展開から一歩進んでいるだけでなく、悪役令嬢とは何か？という問いを投げつけられるとは思わんかった。深みではなく拡がり、という意味では中の人公務員でも謎の経歴を持つ極貧少女でも、いろいろとバリエーションがあって面白いが、ひとつのジャンルとして確立されてきたということで、この深み方向の進化はこれでとてもいいです。またそういった作品にあった画風になっている点も高く評価できると思われます。

あまり絵は好みではないですが、キャラの動きが少なく、モノローグが多くて小説を読んでいるかのような感覚を得れる不思議な漫画やなぁっていうのが個人的な感想。話としては面白い。他の悪役令嬢追放ものとちがって、ヒーローにいきなりあからさまな溺愛されてないのとか微妙にリアルな人間模様が見れる感じのゆっくりしたものであると思う。

絵のタッチや雰囲気は「魔法使いの嫁」っぽい感じと説明すると分かり易いかも。御伽噺の原作が本当は怖いのは最近ではよく知られている事だと思いますが、そこに悪役令嬢ものを被せてくるアイディアが面白いですね。確かに乙女ゲームのシナリオも立場によってはかなり恐ろしい目にあう話かもしれないなと思ったり。カンナや怪物王との関係がどうなっていくのか、悪役令嬢物らしくスカッとするザマァはあるのか、仄暗い感じで終わるのか、続きも読みたいと思います。

3巻まで読みました。悪役令嬢ものではありますが、優しくて甘いだけのキラキライケメンなんかは登場しません。王から主人公に対する問いかけは、まるで神か悪魔が人間を試すシーンのようにも見えます。聖書や神話の一節を読んでいるような感覚を抱く、倫理・価値観について考えさせられる作品だと思います。注意すべき点としては、リアリティの高い絵柄ではないものの残酷なシーンがありますので、グロ耐性の低い方にはお勧めいたしかねます。

絵が特徴的で少しヒロインが暗いかも知れませんが私は嫌いじゃないです。偶然図書館で出会った友人だと思っていたカンナに裏切られ、婚約者からは婚約破棄を言い渡され、覚えの無い罪で断罪され追放の一途を辿った主人公シルフ。彼女はどんな事より本が好きで暇さえあれば読書に勤しみ、気付けば他の事がおざなりになってしまっただけなのに…棄てられた先は、怪物の王が住むと言う森。しかし、恐れられていた王は想像していたのとは全く違う姿でシルフに新しい生活を与えてくれて夢の様な日々を過ごせるようになります。でも、忘れられない過去もある。心に渦巻く影がシルフをどう変化させて、自分に歩み寄ってくれる王との関係がどうなっていくのか？続きが楽しみです。

たくさんの方が書いてますが、まず絵が素晴らしい。切り絵のようなフォークロア調の絵柄が「ものがたり」をキーにしたお話にぴったりです。主人公が受けた仕打ち、それに報いる隣国の王の復讐のは悪役令嬢もの屈指の凄まじさなのに、絵柄のせいでキツく感じません。お話も異色で、「ヒロイン？いいえあなたは悪役令嬢ですよ」というもの。目から鱗。言われてみればそうだよね。他の悪役令嬢ものでもざまあされるヒロインは、ヒロインでなく悪役令嬢そのものだったわ。唯一じれったいのは主人公と王の関係ですが…意外となんもなしで最後までいっちゃうのかな？続きも読んでみます。

お伽噺の世界に没入できる画が、影画の様であり版画の様でもあって絵本を開いているような気分にさせられるも、いい意味でストーリーの残酷さと不思議さを助長している。そこに加わる読み応えのある台詞、選ばれた言葉の独特な語彙力が、本好きなヒロインの知性と聡明さ、そして怪物に対する畏怖と敬意を感じさせる。ヒロインの諦念のような表情から、今、少しずつ機微が自由とともに育ちつつあり、彩りが増しつつあります(3巻まで読了)。好みはわかれるかもしれないけれど、わたしはこの世界観にとても引き込まれ、台詞を噛み締めるように読める作品に出会えてとてもよかった。続巻が待ち遠しいです。