2丁目の小さな魚

表題作がめちゃくちゃ良かった…！これだけで丸々一冊読みたかったです。

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複数話の2タイトルと読み切りの1タイトルが収録されています。表題作は再会ものでノンケ攻めと女装受け。受けが健気で、攻めのために女装して愛されようとする姿がいじらしくて心に残りました。2タイトル目はインド人攻めの童顔サラリーマン受け。東京の小さな繁華街にある安アパートでの情事が、なんだかレトロで生々しくて色っぽかったです。3タイトル目は切ない悲恋。田舎町での鬱屈した恋愛をリアルに感じました。

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やばい、こうして避けてた作家さんほどズブズブとハマっていくものかな～。これもすごくよかったです。表題作も阿佐ケ谷南四丁目もドキドキするシーンがいろいろとあって溜息です。特にインド人とのラーメン屋での初対面からお持ち帰りの一連のシーンは傑作。彼がインド人に見えないことだけ残念ですが、そんなことまぁいいやってくらい悶えました。これは今寝かしてるやつも再読しないとなぁ…。

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表題作の憲二君可愛かったです。背の高いイケメンですが先輩の前では乙女です。きっともっと可愛くなるからエッチまで見たかったです。

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何編か収録されていましたが、表題の先輩×後輩の話が一番印象に残りました。葛藤や切なさに加えてジーンとくる感じもありましたし、攻め＆受けともにキャラクターに惹かれるものがあります。異性愛者の先輩に愛されたいと願い、ニューハーフパブのキャストとして女性に擬態化する後輩クンに痛々しさと健気さが同居していました。性転換の願望があったというよりは、攻めに性愛の対象として見てもらいたい一心でとった行動だった様です。一方、婚約者がいたことのあったもろにノンケだった先輩の包容力と潔さには、好感を持てましたね。彼に関しては、同性を恋愛対象にるすことに思い悩む描写がありませんでしたが、そのニュートラルさが逆に魅力。自分の都合で気持ちを押し付けるでもなくずるい探りを入れるでもなく、受けと距離をつめていく大人のイイ男です。コマやセリフの間の中に攻めの心情がこめられているため、そこを読み取れるか否かで感想も変わってくるのではないでしょうか。

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