大奥 18
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大奥
男子のみを襲う謎の疫病が国中に流行り、男子の数が激減。男女の立場が逆転した世界に生まれた貧乏旗本の水野は、大奥へ奉公することを決意する。女性の将軍に仕える美男三千人が集められた女人禁制の場所・大奥で巻き起こる事件とは…!?
(※各巻のページ数は、表紙と奥付を含め片面で数えています)
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みんなの感想
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エディターのおすすめ
この作品は一言で言うと「かなしい物語」
大奥と言えば、誰もが知っている江戸時代の有名な慣習でドラマにもなったし、小説でも映画でも使い古されたネタだ。
男女逆転とはいえ…と、あまり期待せずに読んだ私には衝撃的だった。
誰しも”男”or”女”に生まれたかったと思ったことが一度はあるんじゃないだろうか。
私は、ある。
例えば、女であることを否定されて育った家光と坊主をやめさせられた有功のストーリーでは、性を否定される辛さや、男性が女性としての立場で生きていくことの辛さが描かれている。
「女性である意味、男性である意味って?」と深く考えさせられた。
どこからともなく「ありのままの姿見せるのよ〜♪」と記憶に懐かしいメロディが心によぎる。
女は男になれないし、男は女になれない。当然だけど。
この作品は歴史物と一言では言えない、「性ってなんだろう」という疑問をつきつめた人間ドラマだと思う。
「かなしい物語」と言ったが、「哀しい」は「愛しい」とも言える。そんな作品だと思う。
私にとって、完結まで目が離せない作品だ。
(編集:なでこ|作成日:2014/10/7 )