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名残の風
この手を放してはいけない……その先につながる未来のために……昔、恋人を亡くした海岸でペンションを営む宮園。彼に子供の頃からまとわりついていた宝生は、青年となった今でも毎年夏の終わり一人で宮園のペンションを訪れていた。だが今年は連れがいて、精悍で我の強そうなその男は、宮園と二人きりになった時に囁いたのだった。「あんたにその気がないならあいつは俺がもらう」と……。
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(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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