小南家へ恋【描き下ろしおまけ付き特装版】

絵がとても魅力的なので，まとまるのを待っていました。画面がややごちゃごちゃしているコマもありますが，全体的に絵はやはり魅力的です。が，ストーリーが残念でした。作者さんの中ではつじつまがあっていたり，細かい設定があるのかもしれませんが，まったく血縁関係もない男がひとり暮らしの祖父の家に同居（事前準備もまったくなしで，攻めが家に帰りたくない理由も不明），祖父の死後もそこにひとりで住んでいられる事情も不明（居座り？家主の死後の手続きや家の管理の名義は？），なぜお互いに好きになるのかの理由も不明で（攻めの方は一応理由らしき描写がありますが，その理由で恋にまでなるのはちょっと無理がある。受けに至っては，祖父の愛人かも？とか疑っていた割に，あまりにもチョロすぎる），疑問が読む端から湧いてきて，なんの話だったのか正直よく分かりませんでした。クセも含めて絵がとても好きなので，絵を眺めて最後のページに至ったという感じです。作者さんもそうですが，編集さんがもっと客観的な読み手の視点で介入すべきなんじゃないでしょうか。レンタルならまだしも，絵がいくら好きでも買うのは早まりました。

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