

櫻狩り
其れは、大正九年。僕が、数えで十七の春だった。僕を殺して呉れないか 時は大正九年。一高入学を目指して志高く上京した田神正崇(たがみまさたか)が奇しくも出逢ったのは、謎めいた美青年、俟爵家の御曹司・斎木蒼磨(さいきそうま)だった。その時から、正崇の運命が狂おしく迸りはじめる――!!愛憎入り乱れる、美しくも悲痛な大正浪漫幻想譚!!
(※各巻のページ数は、表紙と奥付を含め片面で数えています)
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櫻狩り 上

其れは、大正九年。僕が、数えで十七の春だった。僕を殺して呉れないか 時は大正九年。一高入学を目指して志高く上京した田神正崇(たがみまさたか)が奇しくも出逢ったのは、謎めいた美青年、俟爵家の御曹司・斎木蒼磨(さいきそうま)だった。その時から、正崇の運命が狂おしく迸りはじめる――!!愛憎入り乱れる、美しくも悲痛な大正浪漫幻想譚!!【全239ページ】
配信日:2016/04/21
配信日:2016/04/21

櫻狩り 中
櫻子(さくらこ)の策略に嵌り、蒼磨(そうま)の懊悩に踏み入ってしまった正崇(まさたか)。無条件の信頼を自分に寄せていた正崇に特別な情愛を抱き始めていた蒼磨は、正崇の激しい拒絶に遭い、遂に彼を蹂躙してしまう。蒼磨の元から、そして斎木家からもなんとか逃げようとする正崇だが、境遇が、そして運命がそれを許さず――!?【全247ページ】
配信日:2016/04/21
配信日:2016/04/21

櫻狩り 下
物語はいよいよ抜き差しならないところまで来てしまった。葛城に大怪我を負わされ、放心状態のままで蒼磨(そうま)のもとに戻った正崇(まさたか)。傷付いた正崇の姿を目にした蒼磨はある決意を胸に、葛城邸を向かう。一方蒼磨と本気で向き合う決心をした正崇は。櫻子(さくらこ)にかかわる重大な秘密を知ることになる……。衝撃のラストに向けて目の離せない展開が、新事実が、あなたを襲う……!!【全267ページ】
配信日:2016/04/21
配信日:2016/04/21
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渡瀬悠宇はふしぎ遊戯の各シリーズしか読んでいなかったので、こんなに美しい文学作品を描けるとは驚きでした。とにかく絵が美しい。正直顔立ちなどは個人的に好みの絵ではないのですが、背景や線や陰影の付け方など、他作品とはレベルを変えて美しいので見ているだけで気持ちがいい。男同士の情事(しかもかなり濃厚でメンタル的にも辛い設定の)が多いので苦手な人もいると思います。私も普段BLは好まないのが、この作品は絵が美しいのでむしろ拡大してじっくり見てしまった笑。あと、BL作品にありがちな、情事のシーンを描くために話を作ってますという感じではなく、あくまで物語上必要なため情事シーンがあるだけなので、嫌悪感なく読めました。話自体が重いし辛いことが多いので、そういう意味ではしんどいですが...。レビューで着地点が曖昧、きれいにまとまってないなどの評価もありましたが、私はこのくらい曖昧で良いと思いました。生きているのか、再会できるのか、想像の余地を残して、もっと読みたかったなぁと...もっとこの人たちの行く末を見守りたかったと未練が残るくらいが良い作品に感じます。とはいえ後日譚の続編など読みたくも思います。最後に、くどいようですけどとにかく絵が美しい。