エクソダス症候群
すべての精神疾患がコントロール下に置かれた近未来。10棟からなるその病院は、火星の丘の斜面にカバラの“生命の樹”を模した配置で建てられていた。
ゾネンシュタイン病院――亡くなった父親がかつて勤務した、火星で唯一の精神病院。
地球の大学病院を追われ、生まれ故郷へ帰ってきた青年医師カズキは、この過酷な土地の、薬もベッドもスタッフも不足した病院へ着任する。そして彼の帰郷と同時に、隠されていた歯車が動き始めた。25年前にこの場所で一体何があったのか。
舞台は火星開拓地、テーマは精神医療史。俊英による初長編。/解説=牧眞司
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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