情熱の結晶と愛なき婚礼

慰められるまま一線を越えたあの日、彼女は純潔と、愛される自信を失った。

長年の恋にやぶれ、涙に暮れていたプリンセス・リリは、モンテドーロ公国のプリンス・アレックスに慰められた。ふだんは冷たく、ろくに口もきかない彼の意外なやさしさに、リリは初めて心を……そして、身を許した。ところが、夢のような情熱の時を過ごしたのもつかのま、彼はもとのよそよそしい態度に戻り、彼女を突き放した。失意のなか自国へ戻ったリリを、さらなる衝撃が待っていた――なんと、アレックスの子を身ごもっていることがわかったのだ！　両家の話し合いの結果、彼との結婚を余儀なくされ、リリの心は沈んだ。この先も、あの冷酷なプリンスに愛してもらえるとは思えなくて……。

■名門ブラボー家の恋物語を描いたミニシリーズ〈都合のいい結婚〉の最新関連作第2弾です。前作『王子と孤独なシンデレラ』にも登場したアレックスとリリが、予期せぬ妊娠をきっかけに結婚。けれど、リリがいくら愛を望んでも、アレックスは無視するばかりで……。

（※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています）

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• 3

  きいちさん

  2015-08-03
  ※このレビューにネタバレが含まれています。

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  この話の重要なポイントは、常に前向きで人が良すぎるヒロインだ。本当に愛されるべきヒロインだ。かわいいだけのヒロインでなくて、何もできないけど努力はしてるのって泣き出すヒロインでなくて、やることを決めて前に踏み出すタイプ。しかも後ろ向きにならず、右がだめなら左があるじゃない、と楽観的と言われようとも素晴らしいヒロイン。それを迎え撃つヒーロー、本当にダメ男・・・ひどい過去を持ち、内にこもっていじけまくって人生不幸でいることが僕の幸せです、と背中に書いてあるようなヒーロー。自分が傷ついているのだから、他の誰でも傷つけても構わないだろうととっても自分勝手。ヒロインの爪の垢を煎じて飲め。最後にはヒロインの努力勝ちだけど、周囲はヒーローに甘すぎる・・・本当に甘すぎる。筆頭はヒロインで、いったいヒロインはどこまでいい子なの。と意地悪姉が好きな私でもかわいいな畜生と思ってしまうくらいかわいいヒロインだ。なのでそんなヒロインを泣かせるヒーロー、城壁から落ちれば良かったのに。

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  8人

  

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