優しい風
日本画家の父を持ちながら、反抗心から油絵を描いていた木城弘之。そんな彼を日本画に向かわせたのは、同じ美術部の先輩・蓮見瞭だった。ほとんど言葉を交わしたことのなかった二人は、弘之が瞭に絵のモデルを頼んだことで、次第にその距離を縮めていく。そして、そのモデル料として“年に一枚、彼だけのために絵を描く”という無期限の約束をする。数年後、別々の道を歩き始め、“絵”を通じてだけのつながりを続けていた二人は再会するが、月日や環境のへだたりは二人に微妙な変化をもたらしていた……。
※こちらの作品にはイラストが収録されていません。
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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