婚約のゆくえ

好きな作家さんなので少し贔屓目で評価しています。ヒーローの若気の至りをバッチリ目の当たりにしたヒロインがその直後のプロポーズに嫌悪し、数年後再会した時も毛嫌いするのは凄く理解できます。またそんな事は露ほども知らないヒーローは何故自分が敬遠されてるのかさっぱりわかってません。その理由がわかった時のヒーローの落ち込みがとてもツボです((笑))

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アン・アシュリーらしいお話で面白かったです。いつもの女性に奔放な男性が、貞操観念のしっかりとした賢夫人を愛するようになる様式美のようなお話。真面目に生きてきた女性が地位ある男性に選ばれて幸せになるのは、何だかんだで読者の心を掴むよね。「若気の至り」を簡単に水に流すのはどうかとは思うけど、お母さんになってからでもいいので、ここぞって時にダンナにチクってやっちゃえばいいじゃん。

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序盤の再会するまでのヒロインの拒絶ぶりから、もっと激しくこじれる展開かと期待していたのですが……。ヒロインが地元にいた時は、根深い嫌悪感と意固地な感じだったのに、バースでヒーローに再会してからは、何だかんだで良い感じに。その何だかんだは、ヒーロー妹のナイス暗躍がありちょっと面白いです。舞台がバースからヒーローの地元に移ってからは、ミステリー要素が加わります。知り合う時間が増えた事と、お互いの身を案じる事で愛が深まって行く訳ですが、ここまで来るとストーリー的に用済みとばかりに、ヒーロー妹の出番が無くなったのが残念です。他のレビューにもありますが、ヒストリカルＨＱの男性の性処理事情の認識にモヤっとします。

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　ヒストリカルの男性はかなりＨ的に自由ですね。妻がバージンじゃなかったことに衝撃を受けた夫が初夜のあと家を出てどこぞの未亡人と浮名を流すとかこの作品のように人妻と関係を持つとか召使とかも。妻はそれを嗜みと受けとり、大きく騒がない。この作品でも「若気の至り」ですんでいる。ヒロインもヒーローの本質に触れて、許して、愛するようにすらなる。このようにヒストリカル小説は西欧の中世（近世）の文化を背景にしているのでその点で物珍しく読んでしまいます。単純に淡々とストーリーは進みますが、そこがいいのかも。

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ロマンス小説ビギナーで、レビュー頼りに読み漁りましたが、人様の基準はホントそれぞれなんですよね…。で、自分の中で基準を決め、評価することにしました。ご参考になれば幸いです。年寄りの頑固とはいうものの、この爺さまの仕打ちは、理解を超える。このようなキョーレツな、プロポーズの思い出を乗り越えるのは、よほどのよほどのコト←ヒーローの献身、まーったく足りない。大危機のところがこじつけっぽい、不自然。などが、この小説世界に気持ちよく入るのを阻みました。評価の基準★・・・・・・・読了まで耐えられませんでした。★★・・・・・・小説というよりは“説明”でした。話の説得力がない=お話の世界に入れない、です。罵るがごとくのツッコミを入れつつもなんとか読了、というところ。★★★・・・・・たまにツッコミを入れたり読みとばしたりしつつも、お話としてそこそこ楽しみました。★★★★・・・・細かいツッコミどころは流して、娯楽小説として楽しむことができました。世界に入るというよりは…ドールハウスで繰り広げられる“ごっこ”を横から見ている、感じです。★★★★★・・・世界に入り込んでとても楽しみました。また読み返そうかなと思うくらい♪ 少ないロマンス小説読書歴の中では、ジョー・べバリーの作品の中にこの五つ星のもの、あり。

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