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人工の人間がヒトと変わらず生きる社会、こんなかなぁ。ただ、妻の寿命に合わせて延命を止めて動かなくなった夫の物語に、泣いた。羨ましかった。
近未来でクローンやナノマシンというと、即ガチガチのSFで陰謀と戦闘渦巻く暗くて酸っぱいエアコン臭のような作品になりがちですが、この作品は素直にヒューマンドラマです。読者に未来への漠然とした不安(進化し過ぎて理解したくない高度技術)を煽りつつ、本質は人間社会模様であるという安心(ホッコリする過程若しくは結末の物語)を絶妙に混ぜ合わせている作品です。アメリカニューシネマのような懐かしい香りが楽しめます。連載が少年チャンピオンというのも素晴らしい(笑)、いやチャンピオンだから生まれた作品なのかもしれない。古くはブラックジャックの頃から厭世的な心揺さぶる名作を突然生み出す伝統のある変な(褒めてます)週刊誌ですね、流石トップをとった(昔ね)だけはある。あと絵柄が今風でないのも狙って無くて好印象です。いや作者の山田氏はむしろもっと受けるキャラを描きたいな、と悩んでるのかもしれないが、トレンドから外している方が長く読まれるのでむしろこのままで行ってください、ヒロインをデカ目にしたり萌えにする必要はありません(ヒロインが可愛いとは言って無い)。
人間の頭で考えたことはいつかの未来で実現すると言われています。この話しのような未来もいつか日常になるのでしょう。今の私たちにとって絵空事のような内容だとしても、すごく考えさせられます。
スティーブ・ジョブズなブラックジャック先生が水先案内人です。この物語も『機械仕掛けの愛』もアトムの子供たちはさまざまに進化していくのです。魂はシナプスの活動なのか、心は拡張機能なのか。答えは人それぞれ。
軽めのSFかと思ったのですが、1巻の第1話が非常に深くて好きです。記憶と人格がバックアップできてしまう場合、「死」は消滅するのか? そもそも「いのち」とは何なのか? その本質をエピソードでうまくまとめてくれていました。一週間前の自分に戻るだけといわれても、「今の私が消えてしまう!」と再起動を拒否して死ぬ(?)ヒューマノイドの母親。バックアップされ甦った母親を前にして喜びながらも、かすかな違和感で涙する娘。答えのない結末が切なくてよいです。
ギリギリの線引きで生きるヒューマノイドと人間の物語。こう見ると、「生きる」の定義って曖昧なんですよねーとなんとなく納得してしまうのは、こちらの作家さんの筆力かと。
この手の心を持った機械というテーマは昔から脈々といろんな作家さんが手掛けてきたもので、だいたいは似たようなディテールになるものです。手塚さんや業田先生、アイザック・アシモフ先生、村上たかし先生、小畑さん、浦沢さん、諸々諸々…つまり目新しいことってなかなかないんです。そもそもSFの世界はだいたいは焼き直しです。ウエルズやアシモフのような衝撃がほしいなら記憶喪失になるか幼い記憶の蓄積のない昔に戻るしかない。(こらはミステリーも同じ)その中でどうやって楽しむかというと、絵やちょっとした作者なりのキャラ付け、セリフまわし、雰囲気。こういったものでしか差別化できない。そういう意味で平均点な作品でした。すどうさんと母との秘密は気になります。自分は業田良家先生や村上たかし先生が好きなタイプの作品です。好みだ、しかない分野です。
手塚治虫先生のブラックジャックに似た読後感を持てる良作でした。
AIに興味がある中での購入。絵はちょっとアトムを思わせる女性でも男性でも楽しめる社会派作品。AIと人となっているが、今の日本にも当てはまるのではないか?今後の展開が楽しみ。うまくまとめる事を期待して星5つ
既にヒューマノイドが一般的な世界観なので、ロボット物にありがちな「人間性」より、深く掘り下げた作品だと思いました。Rentaで借りた結果、紙媒体でも家に揃えたいな、と思わせる作品でした。
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人工の人間がヒトと変わらず生きる社会、こんなかなぁ。ただ、妻の寿命に合わせて延命を止めて動かなくなった夫の物語に、泣いた。羨ましかった。