レビュー一覧

表紙も中身も全体的に暗いです。そして重いです。ヒーローやヒロインの義父＆義姉のヒロインに対する仕打ちがかわいそうで・・・。でも軽い話しじゃない分良かったです。ラスト、あと5ページぐらいあればもっと余韻に浸れたかな？

表紙の印象と同じくぼたさん作画と云うことから、「あの夜をさがして」と一瞬混同しそうになった作品です。こちらはしかし、あれよりも更に暗い。登場人物に笑顔がありません。あっても寂しげな陰りを払拭出来ていない。本来なら、鬱屈し過ぎて読みたくないような感傷的な話を読めるまでに仕上げたのは、やはりくぼたさんの力量でしょう。断片的に投入される情報から、読者は比較的早くに物語の流れを把握出来るので、後はどのように真実が明らかにされるのか、ヒーローはどう行動するのかに興味を絞って読み進める事になります。悪意ばかりが流れ込んで来るような状況の中で、ヒロインと祖母、料理人の女性とのやり取りだけが澄んだ清水のように注がれ、最終的には淀みは浄化される訳ですが、折角再生した筈の新しい関係が描かれない！　尻切れトンボはハーレの宿痾の病ですが、それにしてもこれは辛い。ヒーローが復讐を断念する経緯が、彼の語りでしか出て来ないのも、構成としてはやや失敗なのではないでしょうか。この二人、本当に幸せになれるのか。いや大丈夫なんだろうけど、二人で楽しげに笑い合ってる姿を想像し難い。それ程までに本編が暗い。ハーレの読後感として、こういうのはあまり求められてはいないのではないかという理由で、星を減らしました。作品としてのレベルは高いです、念の為。

初めて購入したハーレクインのコミカライズです。これをきっかけに他も少しずつ読んでいますが、ここまで濃い余韻を残す作品にはなかなか巡り会えません。タイトル通り、甘い闇が全編に渡り漂っています。シンプルながら要所を外さず描き込まれた完成度の高い絵柄も、ベテランの漫画家さんならでは。ストーリーも流麗で素晴らしいと思います。ヒーローもヒロインもトラウマを抱え、だからいつもどこか重苦しい表情ですが、魅力的です。詳細が恐ろしくて原作を読む勇気はないけど、この作品に限れば、ヒーローの愛憎と自縄自縛の苦しみが最初から表現されているので、可虐的な振る舞いもさほど痛くありません。ヒロインに愛する家族と身近な理解者がいるのも救い。完結後間もない二人を見てみたい気持ちにさせられるラストでした。

確かに暗く重い話でした。ヒーローがちょっとひどくてヒロインが気の毒ですが、その分ラストシーンでホッとします。

余韻の残る作品です。ジャンル復讐モノで、何をされても、残りの3ページで愛してたのっ！て気持ちが突然通じ合うハッピーエンドも大好きですが、この静かな感じが色んな感情を同時に持つのが人間、て感じで良いです。傷ついた人々がヒーロー、ヒロインなので少し重いですが、読み返すと2人は幸せになりゆくだろう余韻に浸れました。

原作者はヒロインが近親から酷い目にあっているところから、ヒーローに会って華やかになる落差を描くのが得意です。今回は少しズレたかも…ヒロインは辛い目に会っていたようですが、ヒーローとの出会いが今一つ…話の流れとしてはいい感じですが、そんな訳で一つ減…

この表紙絵から始まる絵柄の暗さ，ギデオンの暗さ，痛みに耐え続けているようなヒロインの暗さは原作をほぼ忠実に表現している。また，原作にあったような，長い前置きが一部省略されていて，読者が甘い闇に浸る事のできる作品である。

くぼた尚子さんの作品は独特の雰囲気です。この作品はたしかに暗いけど、最後に互いに許しあって前に進む感じで読後感は、悪くないですよ。おすすめします。

この作家さん大好き、そして、レビューも高いので、借りましたが….。　　　個人的には、消化不良。けれど、作家さんの力量は、あっぱれ。原作わかりませんが、この話は、まとめるの大変だったろうな。

行間を読ませるタイプの作家さんとは思ってましたが、この作品はそれが暗すぎる。ヒーローとヒロインは出会いで同じような感情を覚えて再開までその感情を育ててきたわけですよね。マイナス同士で引かれ合うのが暗すぎる。