レビュー一覧

過去作「宇田川町で待っててよ」がイマイチ合わずで借りる気はなかったのですが、サンプルの雰囲気が気になり思い切って借りてみました。予想した展開とは少し違った感じで面白かった。１巻の時点では進行が遅く成就したのかも微妙なトコですが、背景に学生時代のイジメが絡んでいるため仕方ないかなという感じですね。逆にすぐ成立しちゃうと一気にウソ臭くなるだろうし。そこをいかに自然に、読者を納得させるような展開にもっていくかが作者様の力量だと思いますが、さすがに人気のある方だけあってお見事でした。描写はもちろん、キャラ作りが凄いのだと思います。ワンコ攻は好みじゃないけど、それ差し引いても面白いお話でした。

作家さん買いです。二人とも拗れて歪んでて、現実なら成立しないカプなのに、この作家さんの手に懸かれば違和感なくハッピーエンドにまとまってるのは流石です。サディスティックのタイトル通りなシーンは軽くありますが、SMがテーマな話ではないと思います。イビツに育ってしまった恋愛感情とかコンプレックスが奇跡的に合致して型にハマった運命的なふたりなのに、何気ない日常の生活の中に落としこんでいてさらりと描かれているのが凄い。ただ、やっぱり拗れすぎ歪みすぎな分共感度合いは他の作品より下がるので☆４つ

紙媒体を買ったのにも関わらず、電子限定版SSが読みたいがために購入してしまいました。。。秀良子先生の作品はどれも本っ当にツボにはまります！その中でもこれは最高！！タイトルはSMっぽいんですが、ドラマチックな山場があるとか、鬼畜で痛々しい描写があるわけではありません。どちらかと言えばソフトで話も淡々と進んでいきます。でも二人の関係が徐々に変わっていく過程が、物凄く色っぽいです。表紙をみれば関係性は分かるかと思いますが、眼鏡がSです。でも受けです。本番も最後にあるくらいです。ガッツリを期待している人には物足りないと思います。でも秀良子先生が好きなら、楽しめるのではないかなと思います。できれば、攻めの変態的束縛とか受けのエロ開眼とか(笑)の、続編が読みたいです。

作者買いです。つまらなくないけど、ちょっと中途半端かな。後半、ページ数の問題なのか、話が飛んだ感が否めない。

この作者さんのお話は全て読んでますが、今回はあまり自分好みではなかったかな……私のなかでキャラがブレてしまって、あまり、感情移入できなかったというか……いつもは何回か読み返しますが、今回はさらっと一回読んだだけだからかも。

秀良子先生の登場人物は何だかみんな愛らしいですね。今回も二人ともかわいいっ。いちゃいちゃは少なめですが、物足りなさを感じない、愛おしいお話です。

他の作品に比べると一見地味だと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、なかなかどうして。こんなにまとめるのが難しい組み合わせを、なんとまあ上手い具合にまとめたものか、とため息つくほど良くできた話でした。ダメ臭強い人間が恥じらいをかなぐり捨て、下手な駆け引き無しに執着を超え、ただただひたむきに相手を欲するその姿がいっそ潔く尊く見えるのはどうしたことか。また、地味〜なビジュアル人間が、だんだん女神の祝福でも受けたようなエロさを内包しているように見えてくるのはどうしたことか。読む側の視点や感覚はいつの間にどうやってソコに持っていかれるのか。などなど。天然なのか、計算なのか。とにかくスゴイなと。そんなことを考えさせられるのでした。

秀さま大好きです。暗いような深いような人間臭さが純文学的で大好物です。合体がなくたってエロいので大丈夫です。ネタバレではないです、多分。

ふたりの関係性が分かる表紙に、“神は人が創りしもの”を背景にした「犬と神様」からの「シーソーゲーム」な展開。駄犬…と思いきや躾られてないだけの血統書付き、忠犬…と思いきや一体何に忠実なのやらという、一筋縄ではいかない吉野のキャラ。イジメという棘しかなかった高瀬の中に、薔薇を咲かせる吉野の策士ぶりが上手いのなんの。高瀬を追いかける吉野に、蛾と犬のカットを並べる芸の細かさに感心しきり。高瀬の変貌ぶりは、まさしく蛾のごとき完全変態で…神誕生の瞬間は必見です。呪いを誓いに昇華させる手腕といい…ただただ拍手。

いつも題材もストーリーも面白いんだけど、もう少しエッチシーンが欲しい。エロさはある...だけどもっとエッチが足りん！さらりとし過ぎていて、物足りない。