レビュー一覧

レニーの、毒舌で王子以外はどうでもいいというキャラがとても好みでした。王子を甘やかして育てた自覚があるところとか、王子の為にも自分の為にも、きっと言葉どおり死ぬ気で最強の魔術師になったのだろうところとか、すごくツボです。表面上はどうあれ、王子はレニーに愛されて大切に育てられたので、甘ったれだけど、無自覚な逞しさがあって健全な精神が強固。レニー、子育て上手。前作の狼炎は年老いていて、鳥人ユーゴそっくりの孫も出てきます。ユーゴは先に死んだけれど、鳥人はその数が回復したんだなぁとか、ユーゴは誰かと卵を残したんだなぁとか思い巡らせ、2人の別れの物語も読みたいと思いました。

個人的には面白かった。さすが夜光花さんだけあって、世界観がしっかりしていて魅力的、ストーリーの伏線や先の読めない面白さがあった。シリーズとして今後も続けて欲しかったくらい設定もキャラクターも好みなので、3冊で終わってるのは残念かな。bl要素としてはちょっと説明不足感が否めない。特にレニーが黒い部分が強調されすぎて、主人公のそばに居る理由づけとか魔力を持つものの心情とかもうちょっと知りたかったかなーと。黒い人好きなんですけどね。

「蒼穹の剣士と漆黒の騎士」「咎人のくちづけ」は大変良かったんですが、こちらは普通でした。この話は無くても良かったんじゃないかな。

箱入り並に大事に育てただけあってすくすく育ってますね。

基本ダメ王子だけど可愛いというか素直な憎めない受けでした。そんなヒューイをずっと見守って彼のためなら何でもしてくれて守ってあげるレニー（腹黒だけど）も良かったです。トネルとかハッサンなどの権力争いとかも面白く読めました。ただこれだけ読むと続きものなので次作も読んだ方がすっきりすると思います。前作からの狼炎は年老いて出てました。

わたしは、割と面白く読めました。主人公の母親や、トネルなど、クセのあるキャラが出ていたり、ファンタジーとしては割と面白かったです。主人公同様、トネルの国に行った人たちの様子が変わったネタバレとか、なるほどーみたいな。