レビュー一覧

お互いを深く知ろうとしないままおとぎ話の中の結婚をしていた２人が、離婚と再会によりヒーローの弱さもヒロインの強さも認められる、本当の夫婦になる。大筋は良かったです。かつてヒーローが酷い仕打ちでヒロインを追払い、再会後反省した彼がよりを戻そうとするけど、恋敵の入れ知恵も有ってヒロインは彼を信じようとせず反発する、ヒーローは怒る、身体だけつながる、喧嘩する…の繰返しです。読んでいる内に喧嘩の理由がよく解らなくなり、嫉妬して意固地になるヒロインに共感出来なくなりました。登場人物が多いのですが、序盤意外は２人の喧嘩の前に個性を失い、キー台詞の為だけに存在する感があります。肝心な恋敵達も、都合よく邪魔して都合よく消えます。ヒーローとの会話はヤラセとしか聞こえませんでした。話は良いと思ったのですが、不毛な口喧嘩と意地の張り合いに辟易してしまったのでこの評価です。

ヒロインがヒーローに酷い仕打ちをされて、後半ヒーローが頑張ってヒロインを取り戻そうとする話は好きなんですが、これはちょっと私の中では無しです。ヒーローがヒロインを苦しめた理由も、そこまでする必要があるのかと疑問だし、子供が自分の子供だと分かればすんなり元に戻れると思っているところもいただけない。自分も苦しんだんだよっていうヒーローのスタンスが何よりも許せないですね。

復縁話は好きですが、この話は、ヒロインより私の方の怒りが激しくて、ストレスのたまる、おはなしでした。

奥さんを追い払った理由が男性不妊にあるそうですが、別に正直に話して養子でも取ればいいのに。なんてめんどくさい、ギリシャの男。

ジャクリーンらしいお話。短絡的な考えで自分で結果を決めつけヒロインを突き放した最低なヒーロー。最終的に彼女のために悪者になるしかなかったと言いますが、本当に愛していたならば、もっとお互いが納得いく道を見つけようと努力したはず。自分のプライドを守る為だと私は思えます。愛する夫に突然突き放され、子どもまでも受け入れてもらえず悲しみのドン底の中 女手ひとつで子育てをしていたヒロイン。すごく大変だったと容易に想像出来ます。何年もたった後であれは違うんだと言い訳されても信じる事は出来ないし、そんか簡単には許せる裏切りや苦労ではなかったはず。途中に言い訳が本当の事だと分かってヒロインが罪悪感に感じてますが、信じる事が出来ないくらいの事されたのだからそんなの仕方ない。浮気相手とされてた女や愛人のように振る舞ってた秘書にヒロインが意地悪したからって、ヒーローは１㎜だってキレる資格なしでしょ。もっとヒーローにはひれ伏して欲しかった。

ジャクリーンバードらしい、気のキツイヒーロー。四年後に誰の子でも良いとなって、取り戻しに来るなら、離婚前に妊娠を告げた時に結婚を継続していても良かったのでは、、、

大筋ではヒロインに同情するのですが、なんかモヤモヤするのは、ヒーローはもっと誠意を持って謝罪出来なかったのかということ。中途半端な謝罪がヒロインの心には一ミリも響いてなかったのが逆にすごい。いっそのこと、なぜヒーローが過去にあんな酷い夫になったのかを終盤まで伏せたほうが良かったのでは？と思います。