レビュー一覧

包容力ある優しい攻め×家庭崩壊している可哀想な高校生受け。弟を亡くしたことで、自分が弟の代わりにならなければと思うのに上手くできず、両親に疎まれ、生きていると実感すると弟に申し訳なく思ってしまい、何とも可哀想な境遇の受けに胸が痛みます。こんな設定は大好きです。ただ、やはり高校生って子供ですね、思いの外子供で、ちょっと好みではなかった。サンプルではわかりませんでしたが途中から歳上の攻めのこと「あんた」と言ってタメ口になるし、受けのあんた呼びが好きではない私には地雷でした。「〜もん」という口調もやたら出てきて気になりました。感情が出にくい子で、素直になれないタイプなことはわかるのですが、なぜ攻めに妙な意地を張るのかと疑問に思ったり…そのあたりは、子供だからなんでしょうね。子供だからこそ、攻めへの真っ直ぐな想いが響いて可愛いカップルになっているのですが。

とにかく受けが可哀想でした。攻めに出会えて本当によかったな、と。その後の幸せな二人の話を読みたくなりました。

傷だらけの人たちが、平気なふりをしているけれど本当は傷を癒したいと思っていて、そう思っている自分に気づいて驚き、悩み、前へ進んでいくお話です。大泣きまではしませんでしたが、それなりにティッシュは使用しましたよ。