レビュー一覧

これはファンのための本だ。『夢見る惑星』を知らず、派生するその他の作品を知らないひとには勧めない。その意味で4つ星にした。『星の丘より』が入っていない、というのも大きい。これが未読の方には、収録されている短編集『金星樹』をまず勧める。一方、コアなファンには堪らない一冊だろう。色がついただけでこんなに印象が変わるのか、こんなにも素敵だったのか。ちょっと大きくなったカラにはどきっとしてしまったし、たっぷりあるイリスはいうまでもない。文字情報も垂涎ものだし、『美女と野獣』の絵の美しさは極上のバンド・デシネだ。長年のファンなのに、コミックスはほとんど全部持っているのに、先生の絵を理解できていなかったことを心底実感。改めて合掌。

多くの漫画の中で1番好きだと思える作品が「夢見る惑星」でした。美術館で素晴らしい絵画を見た後の余韻と似たような読感。随分前にこの「夢見る惑星」のノートも大きめの本で出版されていたと記憶しています。どの本屋で買ったのかも覚えています。その後、私の人生の転機が訪れ、本類は処分しなければならなくて…。今はずっと海外にいます。電子で再び目にする事が出来てとても嬉しいです。

美しい。実にきれいだ。史生先生ファンにとってはたまりませんね。「雨の竜」で再び金剛に出会えたのもうれしい。

『夢みる惑星』のイラストや制作秘話、番外編などが収録された『夢みる惑星』ファン必読の一冊で色彩豊かなカラーイラストやどうやって作品が作られたのか興味深い事ばかりで読んでいて満足しました。