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作家買いでしたが、びっくりするほどつまらなかったです。こういう自虐的な一方的な想いは誰も幸福になりません。無理やり集団輪姦、強姦、親友への片恋・・など著者好みのそういう話が書きたかったんだろうなという気持ちだけで、部分部分をつなぎ合わせただけ、一つの作品としてのまとまりを感じません。過去の作品の焼き直しのようですが、９チケットは高い買い物でした。今の六青先生のクオリティを期待していたので尚更でした。

六青さん得意の健気な不憫受けです。今回のお話がいつもと違うのは、相手の攻め（ガルドラン）がすごく懐が大きい人で、かなり早い段階から受けに好意がある点です。これがかなり良かったです。と言っても、受けが好きなのは別の人（ライオネル）で、ライオネルには恋人がいます。このライオネルが私から見たら、おぼっちゃま特有の気の利かなさというのか不器用で、こんな人が領主としてちゃんと統治出来るのか、そんなに魅力的な男か、と思ってしまう。どうやらまだ続きがあるようなので、ぜひ受けが幸せになれますように！

主人公（受け）が理不尽な目にあって、切なく苦しむ姿に胸がきゅんきゅんしました。登場人部の想いがいろいろとすれ違っているところも堪らないです。そういう属性がお好みの方には大変お勧めです。少し過去作品のようですが、文章も読みやすかったですし、話もきちんとまとまっていました。ただ、これ１冊で完結では無く、ruin ―緑の日々―も続けて読んでいただきたいです。２冊読むと、とても辛い思いをしてきたけど、ああ、良かった幸せになってね、と思いました。これ１冊では星４で、２冊まとめて星５な感じです。

絶望に黒く染まったような切ない作品でした。 精神障害がますます悪くなっていく過程が上手に描かれています。 現代世界であれば、心理学者に行くところですが、設定は古代の世界なので、そうもいかない。 だから愛の力に頼るしかないです。幸い、主人公にメロメロになった男が一人だけいるんですから、どうにかなるんでしょうね。

受けの自虐が度を越していて痛いです。心と身体に深い傷をおったカレス、ガルドランに連れ去られますが、救われるのかその先が気になります。

あの書記官がこんなことになるとは驚きです。ある意味何にでも突き抜けた性格なんだろうと思いました。

題名の傷の意味わかりました。そこまでして惚れ込む程の男じゃないし。カレスがかわいそう。胸が痛すぎる巻でした。次巻に期待します。