レビュー一覧

いわゆる毒母との確執がテーマです。母に愛されない兄と、母の愛を一身に受けた弟。兄を追い詰める弟の愛。子供(弟)を亡き夫に重ねる母。というなんか救われない話です。この話の救いは兄がであったエリ。エリが居なかったら多分このストーリーはハッピーエンドにならない。フランス映画の終わりのようにドロドロ気分になっていたでしょう。。。ニコが弟と安易にくっつかず、エリとくっついてくれて本当に良かったです。この作者さんのマンガは初めてだったけど、絵柄も好きだし高かったけど買っても良かったです。ただ、この先、何年たっても弟は毒母から離れられなそう。自分の子(兄)でさえ、あんなに憎んでたのに、彼女の存在なんか許すわけないじゃん！と。だから最後のおまけマンガでガールフレンドに振られたとか、そんな場合じゃないんじゃない？と思っちゃいました。弟も家を出たほうがいいですよ〜。最後に、どんなに嫌われてても疎まれてても、母を愛してるって兄の言葉には泣けました。

なんとも残念な作品です。作品のテーマはありがちなものですが、重たくなり過ぎないようにするためか、軽いテイストでゴチャゴチャと描いてあり、却ってグダグダな印象に。がっかりしました。

１冊まるごと表題作だったので、読み応えがありました。故郷を捨て母と弟を避けて生きる主人公の繊細さと美しさが、物語の切なさを助長している感じ。時系列が前後する回があったり、後々の心理描写に効いてくるモノローグやエピソードが盛り込まれているため、考えて読まない派の読み手からの評価を得るのは大変かもしれませんね。攻めは庇護欲から転じて受けに対して特別な思いを抱く様になったのか？心の支えになるだろうと疑似恋愛を演じ続けているのか？その辺だけでも、もう少し明確に描いてもよかった様な気もします。主人公の母親が病んでいるというか愚かというか…。兄だけでなく、結果的に弟の人生もブチ壊しているモヤモヤが残ります。それでも、わずかな救いを感じたのでじわじわきました。スッキリはしないけど、心に刺さる後読感はこの作家さんの持ち味ですね。

うーん、好みじゃなかった。話は重いかと思いきや、たまに軽いやりとりがあり、読んでいてオヤ？と思うことがあった。結局恋愛漫画ともシリアスな漫画とも言えないような。何か物足りない。

お話としてはいいのですが、弟とくっつくとばかり思っていたのでがっかり。弟が一番報われないなぁ。母親から、おとことして見られる、そんな家に2人きりで暮らすなんて可哀想。お兄ちゃんは幸せになれてよかったけれど。

ヘビーな背景ですが、重苦しい感じではなく、読ませるお話です。エリが口調にそぐわず男前だし、ウィルかわいかった…。ごちゃごちゃ描きこんでいたころの作品から好きな作家さんですが、絵がすっきりして、とても見やすくきれいになりましたねー。この作風好きです。

これは登場人物の誰に感情移入するかで、感じ方が変わってくるストーリーだなと思います。逆に言えばどの人物にも感情移入出来る、あの所謂毒親と思われる母親にでさえ。早くに夫を失くした彼女に何か救いの手立てがあれば、息子達に歪んだ愛情を押し付けなくて済んだのにと。ニコはエリに出会って救われた。これから穏やかな日々を送れることを祈りたい。

とても甘めの評価です。読みごたえがあったのでチケ3枚で満足させていただきました。無期限にするかはもう少し悩みます。エリが初めオネエかと思いました。間男かと思いきや、なんていい人なんだ！救ってくれてありがとう。海外旅行に行ってる気分になるのでしっかり雰囲気が出ている外国舞台のものは好きです。もうちょっと美味しそうなお料理とか見たかったな。←BLには関係ないけども

首筋が色気ダダ漏れていて良いです。結構感情押し込めた感じがヒリヒリします。

映画のような素敵なお話でした。切ないねぇ。母親に疎まれて、愛を渇望する息子。わたしも母親だけど、あの母親はどこか精神が病んでるね。自分がお腹を痛めて産んだ子供なら、あそこまで子供の存在を傷つけることは決してない。どんな子でも地球上の全てが敵になっても最後まで味方でいるのが母親。そこだけ少し残念。