レビュー一覧

不思議な小説の中のドタバタ劇です。軽い話なのか、重い話なのか、受け取り方は人それぞれかなぁ。

絵柄は全く好みでは無いのですがストーリーはスピード感が有って次々読み進められて楽しめました。未完の小説を読むと架空の世界に連れ込まれてしまうと言う発想が面白かったです。

好きな先生の作品でかわいいキャラクターがいたので購入しました、もっと長く読みたい作品でした

『架空亭』という未完の小説が、招き入れた客の生気を奪うという、めちゃめちゃおもしろい設定にハラハラドキドキわくわくキュンキュン♪体が弱い主人公の生気のせいで、ご飯が質素になったり〜とか、笑えました♪

連載で読んで以来でしたが、楽しかったです。草川さんの書く男性キャラクターは本当に魅力的ですね、終わってしまったのがすごく残念だったのを思い出しました。

小説家の小山笹船は祖父の家で見つけた憧れの小説家の未完の遺稿「架空亭」を読みます。すると突然目の前に架空亭が現れ、祖父に遭遇します。祖父の話では、小説の架空亭に魂が宿り、原稿を読んだ人を招き入れてとりつくそうです。架空亭が存在するためには人の生気が必要で、取りつかれた人は逗留している間生気を吸われ続けるのですが、笹船が小説を読んだことで、とりつき先が元気な祖父から虚弱な笹船へ移ってしまい…。奇想天外なファンタジーです。小説に魂が宿るという発想が面白かったです。ほのぼのファンタジーかと思いきや、一転ドタバタ劇になり、最後はシビアな展開に発展します。終わり方が中途半端で、物足りなかったです。

架空亭の女将の甘喃さんが着物の下にワンピースという独特のファッションスタイルも含めて魅力的。でも取りついた者の生気を吸い、それが架空亭の皆の食事になるという設定はいらなかったように思います。なので星−1で。併録の『999番目のハナ』も良作です。

ちょっとレトロで浪漫とミステリーのある作品です。絵も独特な絵で引き込まれました。

もう少し巻数があったら良かったのかも。途中までは良かったのに、最後に向けて急に畳み掛けるように話が進みすぎ。最終的には二人はくっつくが、それまて恋の要素がゼロだったのに、一体どこでどのように恋に落ちたのかまったく理解できない無理矢理な終わり方でした。