レビュー一覧

これ、評価が低いのは、あらすじの書き方のせいではないでしょうか。いかにもミステリー風に書いてるけど、ミステリーBLじゃなくて、ただの恋愛物として読めば相当面白い部類に入ります。いわゆる美少年の主人公がまわりのひとを惑わしちゃって、マザコンで…って書くと陳腐だけど、主人公との母親、義父、親友との人間関係はそれぞれに明確になっていくし、他の人が書かれてる「伏線が活きてない」とはなってません、むしろ私は「活きてる」と感じました。さらに相手役にしたって「何考えてるかわからない」ではなく、青春期の事件、複雑な家庭環境による苦労を経ての、漂泊の人生という設定を考えればキャラクターはあれで大正解。そして最後に見せてくれた優しい笑顔が最高。面白いマンガだと思う！ちなみに私も何百冊と読んじゃってる主腐(主婦)です、腐女子には低評価で主腐には響くのかしら…。

面白かった。映画化されてもいいくらいの名作と思う。20年ぶりにBLにはまっている子持ちの腐主婦で、こちらで何百冊も読みましたがレビューしようと思ったのは初めてです。失踪した母親をめぐるミステリータッチで、 続きが気になってしょうがない。特別予想外のことが起こるわけでもないのに、ストーリーの組み立ても、コマ割りも上手くて引き込まれます。絵は少し独特ですがスタイリッシュで美しい。主人公の絢はビスクドールのような目や睫毛で、現実離れした美しさと裏腹の粗野な言動がなんとも魅力的。エロは僅かですが、作品全体に漂う艶っぽさで満腹。母親はどこへ消えたのか、義父はなぜ死んだのか、棘の王様が本当は誰なのか…いばらのつるが絡まるような謎に引かれて迷いこむのは誰？

老若男女問わず誰をも魅了してしまう魔性の美少年ケンが正体不明の男に出会い、焦がれ、これまで自分が惑わしてきた数多の人々の気持ちがわかってしまうのですが、彼には彼なりの背景があって無自覚に滲み出るものに人は皆惹かれているのであって、他人を振り回すのは彼の本意ではないのです。だからケンちゃんに寄り添いながら読むことができるし、義父がなぜ亡くなったかの真相に心揺さぶられてしまいます。一方謎の男として登場する黒田にもケンに翻弄される理由があり、ケンの義父の死の真相に迫るのが彼で然るべきだったなと。レビュー読むと、どっちかっていうとたくさんBL読んでるひとのほうがピンとくるのかな。たしかにさらっといつもの感じで読むと入ってこない部分もあるかもしれませんが、読めば読むほどじわじわ魅力を感じるお話だと思います。ミステリーやBLとはあまり思わず読むといいのかも。一瞬でがっちり鷲掴みされたわけじゃないのに、なんだかんだで私は５回以上は読んでます。

主人公の壮麗な容姿に相反する奔放さ、そしてひねくれているようで実は純粋なところ等、とても魅力的でした。BLでは美形・美少年は多々登場するけれど、その設定に画力が伴ってなかったり、女々しく写ることもしばしば。対してこの主人公の美少年っぷりは女々しいとは違って、艶っぽくて説得力がありました。他の方も言っているとおり、主人公がいかに魅惑的かを語るストーリーって感じで(笑)私はそれに大満足でしたので☆５つです。

とても面白かったです。もっと評価が高くて良い作品だと思います。BL展開を期待して読むと肩透かしくらって低評価になると思うので、一人の少年がある種、自分では抗うことができない運命に翻弄されていく、その中で攻めも受けも救済されていくストーリーです。攻めにとっては相手が男である必要性はなくて、ただ相手がケンちゃんであることが大切だったと思うし、受けにとっては、相手が黒田さんであることは良かったけど、黒田さんが男であったこともさらに良かったなと思いました。ネタばれしないで読んだ方が良い作品なので、これ以上は書きませんが、恥美寄り、ストーリー重視、エロは非重視、魂の救済系の話がお好きなら。２巻がぎっしり詰まっているので、あと2話くらい増やしても良かったんじゃないかなって感じました。せっかく恥美な雰囲気も漂わせているので、1話、2話くらいかけて若い頃の美しい義父の話も絡めて最後の回収部分とリンクさせて欲しかったかなと。あと深く突っ込んで行くと、「けんちゃん可哀想に。結局ママの子育てが全部悪いんじゃね？？」みたいな気もしてきますが…。

何の先入観もなく読んだ方がいいです。サンプルで気に入ったらそのまま読んでみてください。主人公の絢は普通の子なんです。ただ、美しかっただけ。私は良いものを読んだなと思いました。

面白かった！低評価なのが不思議。ちょっとARUKUさんとか国枝彩香さんの漫画を連想しました。端正な絵柄で、登場人物の気持ちをいちいち文字で表現しないので、一見淡々と、悪く言えば物足りなく思えるかもしれませんが、いや、充分にドラマチックなお話でした。Hはほとんどありませんが、この物語はこれでよし！色気というか雰囲気があると思います。(てか、おまけ漫画GJ！)最初の方が少し読みにくく感じましたが、すぐ慣れ、物語に引き込まれました。散々書きましたが、若いお嬢さんだったり主婦の方だったり読む人によってツボが違うと思うので、あらすじとかいろんな前情報は一旦全て忘れてから読んだ方が良いかも。

山場はどこ、、、？という読後感でした。社会人と高校生の組み合わせが好きで、絵が美しいので購入しましたが、期待しすぎたかも。失踪した母もアッサリ見つかり、義父の死は事件性もなく、、、どう発展するのか楽しみにしていた相手の社会人はのらりくらり。この本は、主人公の絢の美しさを讃えるために描かれただけ？上下巻にするにはテーマが陳腐すぎ。美少年を崇め、生い立ちの不幸が同性愛の発端ていうタイプの本を読み飽きた人にはガッカリだと思います。というわけで、全編通してブレのない美少年を360度眺められる素晴らしい画力に星5つ。ミステリー感、テーマの薄さ、購入金額の高さ、Hシーンの少なさで星マイナス2で。

自由奔放な美しすぎる男と何だか思わせぶりな男の話で、それ意外が雑すぎ。お試しが有れば良かった。損した感がハンパない。

すごーく引き込まれる作品ですね！しかも絵が本当に秀麗…。ため息が出るほどの美少年なのに男らしい…。