レビュー一覧

これは、こんな画面上で見るものではない。新装版なら尚更、実物を、その目で見てください。内容については特記する事はありません。最高級だとしか言えないので。

私的にめっちゃ難しい（笑）でも3回読んでわかる、5回読んでわかる、どんどん読めばわかる内容です。むしろ読んでいってものすごく納得いく作品だと思います。

台詞が少ないので絵を読み取って解釈するしかないのですが、独特の雰囲気にのまれてあっという間に読んでしまいました。

独特の世界観。たまりません！諸星大二郎先生の作品を思い出します。とくに、縦の階層が続く世界、その塔がいくつにも存在していること、廃墟のような世界に住む人たち。人間以外の異形の存在。話の流れは分かるものの、深いところは何度か読まないとわかりません。一巻無料で読みましたが、紙媒体で欲しいくらい良い漫画です。

想像力の世界、後半、言葉もなく画だけで進んでいくようなかんじです。でも先が気になる。

傑作。謎に包まれた世界を自分が探索しているようで、とてつもない緊張感がずっと包み続けます。

大変スケールの大きいSFアクション作品。主人公があるものを探して旅をするという物語ですが、その広さが尋常じゃない。どこまでも続く建物・高さ（3000階5000階が平気で出てくる）がとてつもない！それを絵で魅せています。

弐瓶さんのファンで作者買いです。主人公、霧亥のセリフ「大地って何だ？」そのものの世界。無限に伸びる人工の建物群の中、不気味な珪素生物やセーフガードたちとの殺しあいがモノクロの無声映画のように淡々と描かれます。あえてすべてを解説していないので読み返す度に新しい発見があり、めくるめく世界にどっぷりと浸かってしまいます。

主人公は建造物かもしれない、と作者が言う通り、端が見えないほどの巨大な構造物に言いようもなくワクワクします。そういうことです。

弐瓶先生の作品で1番好きな作品です。SFが好きな傾向がある私ですが、世界観が斬新で壮大でこんなに楽しませてくれた物語にとても感動し、同時に寂しさも味わう気持ちになります。私としてはほんの少しだけ、あの続きも見てみたいと思う事もあります。でも謎な部分を残しているからこそ、こんなに哀愁漂う作品になっているのかなとも感じています。