レビュー一覧

みんながみんな、顔は笑ってるのに心では意地悪なことを考えてることを知って人間不信になってる余村。一人だけ好意を聞かせてくれる長谷部が気になっちゃいます。余村にだけ駄々もれの長谷部の声は本当にかわいい。好き好き大好き！と普段の無愛想ぶりからは想像できない真っ直ぐさです。 長谷部の心の声が聞こえなくなって寂しかったのは余村だけじゃないんだぜ！(←なぜ威張る)

評価が真っ二つの為、長らく躊躇していたのですが、続編が出たのをキッカケにまとめ読みしてみようと思い購入しました。思いきって購入して良かったです！子供の頃、人の心が読めるようになるおまじないというのを試した事あったなーと思い出してみたり…。ある日突然他人の心の声が聞こえてしまうようになった余村の戸惑い、信じていた人の裏の顔を知ってしまう恐怖など、痛々しい程に伝わってきました。三池さんの挿絵の可愛さも良かったです。

突然人の心の声が聞こえるようになってしまった主人公というトンデモ設定ですが、砂原さんの高い文章力のせいかそれほどSFチックにはなっていません。大企業の自信あふれるエリート社員だった余村が、他人の心無い本音を受け止めざるを得なく人間不信になっていき心を固く閉ざしてしまう過程、また自分に対する好意をまっすぐに（心の声で）ぶつけてくる長谷部へ寄りかかっていってしまう気持ちと彼の心を聞いてしまうための罪悪感。そして能力を失ってしまった後の恐れや不安…　日常生活の中でそれらの気持ちが丁寧に描かれていて（いささかネガティブすぎるところはありますが）余村の苦悩が自然に伝わってきます。多くの大人は本音と建前で生きているとはいえ、やはり笑顔の下に悪意を隠していたり罵倒されていたりという事を直接知るというのは相当ツライものでしょうね。余村は会社を辞め、家電量販店の契約社員という道を選びましたが、私だったら街角で「何でも良く当たる＆言って欲しいアドバイスを与える」占い師にでもなるかなあ…　そういう余村が出会うことが出来た実直すぎるほどの長谷部。外に見せている顔からは想像できないほど「余村さんが好きだ」が心から溢れているのですが「好きな相手に自分の心が全て読まれてしまう」という彼が負った苦悩も、これまたすごく良くわかりました。そういう彼のまっすぐな愛情＆情欲がダイレクトに発信されるHシーンは、寡黙な長谷部だけに甘さ倍増…。言ノ葉シリーズとして2冊目以降違うカップルが出てきますが、やはりこの2人が一番良かったです。蛇足ですが余村のような能力を持ってしまった人たちの苦悩…女性漫画の「高台家の人々」にコミカルながらとても良く描かれていますので、興味のある方はそちらの方も強くお勧めします。

とにかく、主人公がメンドクサイ!!29才の大人にしては…他人に夢見勝ちで、図太さの欠片もない｡全く萌えないキャラでした。高校生ぐらいならありかも。

不器用カップルで焦れったい！と何度か思いましたが、傷つきながらもお互いが離れたくないという気持ちで歩み寄るところが良かったです。

ドラマCDから入りました。演じている声優さんが好きで、原作を読んでみたくてレンタルしました。CDが原作に忠実に作ってあるので、読みながらセリフの声を想像して、ニヤニヤしてました。余村さんの、精神面のヘタレさにイライラしましたが、長谷部くんの一途な想いに感動したので、☆5つになりました。

心の声が聞こえる怯え、心の声が聞こえない怯えの両方が良く書かれていて、そうだわね～と心が傷みました。攻め君が真っ直ぐに攻め様を愛しんでいるのがよかった。続編楽しみです。

顔は笑ってるけど、心の中はみんな好き勝手考えてるもの。それが聞こえてしまう恐怖はいかばかりか。余村さんが臆病で打たれ弱くなってしまうのも頷けます。拗れてしまってる余村に辛抱強く想いを伝える長谷部が男らしい!!!!

ドラマCDからこの作品に興味を持って、ここで小説を購入しました。『声』がテーマということで、やっぱり、この作品はドラマCDになるべくしてなったって感じです！やっぱり、この作品には、愛がありますね！身体を繋ぐだけじゃない絡みが好きです。見ても、聴いても、2人を応援してしまいます。ドラマCDで分からなかったところが、たくさん知れたので良かったです。もう…☆5じゃ足りません!!!笑

攻めがとにかく、一途でまっすぐないい男でした。心の声が聞こえてしまうこと、聞こえなくなった時の恐怖。blという枠を越えて、興味深く読みました。