レビュー一覧

大人気・浅見光彦シリーズのコミック版。イッキ読みもあるので注意。文字ではわかりにくい旅先の景色等が絵で表現され、旅情を感じ取れるのがコミックの良い所。掲載作の斎王の葬列は滋賀県の斎王に纏わる土地での殺人事件を追うもの。昔の謎の事故が現代の演劇につながり、新たな殺人を呼び起こす。光彦が美女と共に謎を追う。

果たして犯人は誰なのか知りたくて読み進めてしまう。

小説を読んでいて、特に印象に残っているお話しだったので買いました。原作を壊すこと無く、しっかりとまとまっている点、主人公の浅見光彦は思い通りに描かれている点がとても良かったです。浅見シリーズはドラマ、映画等もありますが、このマンガの浅見光彦ほどしっくりくるものはなかったです。

浅見光彦シリーズは歴史や政治の勉強ができるので借りました。もちろん、光彦坊っちゃんが好きで借りたのもありますが(笑)個人的には読みやすかったです。

毎度、登場人物の名前が多くて混乱しましたが、最後まで飽きずに楽しく読めました。

浅見さんの作品らしく、ぐいぐい引き込まれました。土地との関係も良かったですね。

愛し合う二人が実は兄妹だったなんて悲しすぎますね…漫画で読みやすくとても良かったです！

幼くして選ばれ、神に使える身となった斎王と、愛を引き裂かれ、子供を奪われた女性の姿が重なる悲しい作品でした。ただひとつの愛を引き裂いたがために、期せずして起きてしまう悲劇。そこに悪はなく、人の弱さのみが残ります。稜敦水さんの透明感ある作画も、場面の雰囲気を引き立てています。