レビュー一覧

私は好きです、この作品。「ﾄﾞｯｶﾞｰﾙ」とは不揃いなとか不格好なとかの意味らしいのですが、お互い暗い生い立ちを抱えた二人が、不揃いで不格好で、でもお互いを照らす光になるって意味で付けられたﾀｲﾄﾙだそうです。確かに二人とも辛い生い立ちを抱えてて、全体的には重たい話です。でも主役二人を見て、大人が変わっていったり、周りの友達が温かく見守ってくれたり、最終的にはみんなが笑顔でいられるようになる優しいお話でした。二人がそういう仲になるまでの展開は、ちょっと急な気はしますが、終わりよければ全てﾖｼかな(笑)一冊まるごと表題作で読みごたえもあるし、本番もﾁｮｲﾁｮｲあります。満足です！

重たそうな作品だったので今まで読むのを躊躇していたのですが、主人公二人が色々葛藤しつつも前向きに進んでいくので読後感は良いです。高校生ならではの若い甘々なセリフたちも、効果的です。愛情表現がストレートで、バカップルなところも微笑ましくて好きです。比嘉がとにかくかっこいいですね。ノンタンにベタぼれなのがツボりました。お友達二人もすごくいいやつで、４人での会話の展開もおかしくて笑えました。気になる点は、夜逃げするくらいなら自己破産した方が丸く収まるのに…とか、半年も行方知れずになる理由が腑に落ちないとか…ですかね。この辺が少しストーリー的に違和感あったかな。でも、総合的には大満足です。

doggerel:内容もふまじめで，韻律もふぞろいな)へぼ詩、下手な詩などなど。この一つの単語全てに物語がつまっています。主人公もしくは相手に、重たい過去があって、それが次第に昇華されていく話はよくありますが、この物語は野波、比嘉共に、過去にするにはまだ早い重たい現実を背負っています。それでも、だからこそ、不器用でスレ違ってばかりだけど、お互いを求めてやまない姿が私は好きでした。

うーーん。1冊に重い内容を詰めすぎたのでは？展開も唐突で、主人公たちの感情に付いていけない箇所がありました。作者に言わされてる感が出てしまって、話の途中で冷めてしまいました。好きな作家さんだけに残念です。

面白い！作者買いなのですが、当たりでしたね。少し重たい話もあり、攻めの関係者の女の人の立場がいまいち分からなかったりもやっとする事もありましたが、主人公もあまり女々しくもなく真面目でツボでした。あとは保が幸せになってくれた話が出たら最高です…！！！！！

天禅さんの久々高校生もの。この表紙の二人ともになかなかディープなものを抱えています。でもさすが天禅さん。上手にまとまっていると思います。脇役の二人もいいねぇ。こういういい脇役を作るのも上手いなぁと思います。同時に販売になった「花ヶ谷営業所・・・」も好きですが、こっちの方が私の好みです。

天禅さんの高校生ものですよ！ラ-サタニカが大好きで、今回も期待して読み始めました。家族に複雑でちょっと不幸な事情のある二人のお話ですが、なんかそれぞれ淡々と受け入れているので暗さはあまり感じません。感情の起伏が見えづらくて閉じてる後輩くんが笑顔を見せて周りが喜んだり驚いたりと段々可愛くなっていくんだけど、お互い相手の事情を読み違えて気持ち的には両想いになりません。先輩くんもどこかマイペースで気を揉みました。最後はもっと甘あまになってほしかったなーというところで星4つです！！

ＢＬとしてのお話はとっても良かったです。でもな、やっぱり借金のくだりが私も納得出来ないなぁ～。あとその借金の元になった元カノの存在も…最近は借金で夜逃げは殆どないと思います。だって弁護士事務所がCMで「債務整理！」とか言っちゃってる時代ですよ？？元カノも中途半端な存在すぎて悪役に徹してた方がリアリティあって良かった。最後に借金の理由言うんだけど、それだと辻褄合わないんだもん。最初から闇金とグルでないと家族で逃げ回る理由になんないんだもん。グレーゾーン判決の前の設定なら全然ありだったんですけどね。

いろいろ詰め込みすぎた二時間ドラマのよう。早い展開に気持ちがついていきませんでした。やっぱり私はこの作者様との相性が悪いのかなあ…。

作者買い。『ラ・サタニカ』の次に大好きな高校生モノ。お互い色々ある身の上の高校生同士のお話なのですが、背景がかなり複雑なんだけど、コレが重くなり過ぎずかといってスゴくサラッと描かれている訳でもなく、ストーリー上良い感じのバランスで描かれていて...良いんだよね～。表題作まるっと1冊なので、読み応えアリ！良いんだよね～。