レビュー一覧

大元の交通事故による諸々…を除けば、さしてドラマティックな展開もなく実に淡々と、でも主人公達の心理描写や関わる人々の事情など殊更丁寧に書かれたお話で、すぐに世界に引き込まれてしまいました。眠っていた８年の月日が二人の年齢差を埋めていたのが、いい意味で如何ともしがたかったです。受攻両方の視点で とにかく丁寧に書かれている為、色々とダダ漏れの分かりやすい展開ですが、あえて「そこが良かった！」と胸を張って言えちゃう作品なので、極上の「ひまつぶし」を先入観ナシでどうぞ。

辛い過去を持つ年下攻めが、事故にあって8年間眠ってしまった受けをそれはもう健気に待ち続け、起きたらワンコのように慕い、嫉妬すると子供に戻ったかのように拗ねます。主人公視点と攻め視点とあり、攻めがどういう風に受けを好きになったか分かります。もうこういう攻めがドツボなので星5つです！

とにかく胸が締め付けられて、泣けます。攻めの８年間を思い、ひたすら相手の目覚めるのを待つだけ、星の王子さまを朗読するのを想像すると泣けてきます。受けの戸惑いもドキドキしながら見守りました。読んで下さい、絶対なきますよ!(*T^T)

穏やかに読める、でも一途な想いが伝わるお話

☆2.5。坦々とした話で終始しっとりと読ませてくれるのならまだしも、無理矢理ドラマチックにする為に盛り込んでくるエピソードがとってつけたように感じられてチグハグな印象（攻めの生い立ちや金環日食のエピソード等）。何から何までどこかでみたことがある内容と表現の詰め合わせで、それでも心掴まれる作品は沢山ありますが、こちらは心にグッとくるところが一つも無かったです。辛口評価すみません。