レビュー一覧

この作家さんの描くヒロインは、自立していてユーモアがあって大好きです。この作品のヒロインもまさにそんな感じ。息子の病気を直そうと奮闘するシングルマザーですが、とにかくかわいくて面白い。ヒーローが好きになるのも大いに理解できます。ヒロインもヒーローもこれまでの人生の中で大きな苦しみを抱えていています。それでも強く前向きに生きていこうとするヒロインに惹かれるヒーロー。最後は結構ジーンとなっちゃいました。

いやもう病気の子供をもつヒロインのお話しですから、涙無くしては読めません。ロマンスと言っても甘々じゃなく、ヒロインの前向きさとバイタリティーに元気を貰えるお話しでした。ヒーローも含めて周りの皆にミラクルなハッピーエンドが待っています。とはいえ陳腐になりがちな辻褄合わせの無理矢理感もほとんどなく、ヒロインの気持ちにちゃんと共感できてよかったです。全てがハッピーに終わらなくちゃハーレじゃないから、その分安心していっぱい涙を流せます。ストレス解消になりますね。でも目が腫れちゃうのでご注意を！

もう涙なしでは読めません。子供の病気って本当に辛いです。 でもヒロインは早くに夫に先立たれたシングルマザーなのに決してへこたれず、芯が強くて絶対に諦めないという信念を持って毎日頑張っています。 ある日、ヒロインは子供の病気の治療法を開発してもらう費用を寄付してもらうためにヒーローに奇襲攻撃します(*^^*) ヒーローはヒロインのことを頭がおかしい女と最初はひどい態度ですが、徐々に状況がわかってきて、1人で頑張っているヒロインのことがほっておけなくなっていきます。 でも治療法が開発されるのに時間がかかって、病気がどんどん進行して・・健気な息子くんが最後に、ママを1人で残していくのがとても心配なんだ・・の言葉にもう号泣T^T とてもハーレクインのジャンルとは思えない奥深さでした。

HQなのでハッピーエンドになると分かってはいても幸せになってと何度も思ってしまった。映画になってもいい作品。

ロマンスなのにただ甘いだけじゃなく、シリアスとユーモアとストーリー展開のバランスが絶妙です。ヒーローとヒロインを取り巻く家族や友人たちの絆や信頼、大きな意味での愛を幾重にも謳った作品です。もちろんこの奇跡が起こせたのはヒーローの財力のおかげだけれど、自分の愛する息子のために自分の全てを犠牲にして運命に挑んだヒロインの勇気があってこそ、と思えます。