レビュー一覧

ドラマCDを聴き原作を読みたくなって借りてみました。バンドネオンの音楽、ベルガモットの香り。兄を探しに来た朔弥がブェノスアイレスの店で運命的に出会ったのはラテン系のマフィアのアンダーボス（若頭みたいなもん）のレオン。兄の安全を保証する代わりにあんなことやこんなことをされちゃうのです。いわゆる陵辱物でちょっと痛かったりします。お薬使っちゃう以外はそれほどハードではありませんが苦手な方はご注意下さい。首輪に鎖姿…闇丸先生のイラストで見たかったわー。イラストが無いので残念。受の気持ちが行きつ戻りつしながら、次第に攻に惹かれていく過程が丁寧に書かれています。それを認めたくなくて足掻く様子も。レオンが寝るときもずっとはめていた手袋をついに外した時は胸が熱くなりました。二人とも愛された、という実感が欲しかったんですね、きっと。好き嫌いはあると思いますが、私は面白かったです。

なかなかの読みごたえでした！主人公、朔耶がアルゼンチンに行った兄を探しにいったらマフィアのNo.2レオンに囚われ監禁されてしまうのですが、単なる監禁凌辱物という訳ではなく、二人の住む世界や過去の生い立ちの違いで縺れる心情の描写がなかなか読みごたえありました。葛藤する主人公、真っ当に愛せないレオンの哀愁とアルゼンチンタンゴの描写がなんともいえません。久々に大人の男性の恋愛を読みました。ずっしりとした作品を読みたい方にお勧めです。

表紙の二人がすごく好みです。電子書籍版にはあんな素敵な挿絵が収録されてないのは、もったいないです。レオンと仲よさげな兄に嫉妬するサクヤが愛おしいです。

えー。ずっと欺いていていて欲しかった。最後の最後にどんでん返しの方が好き。

ブエノスアイレスへやってきた朔弥。なんだかんだ兄さん大好きだけど、レオンと兄さんの仲に嫉妬する所がグッときました。

華藤えれな先生のマフィアもので一番好きな作品です。鬼畜になりきれないサクヤに甘いレオンに惹かれました。最後がハッピーエンドみたいでハッピーエンドじゃないのが素敵でした。

マフィアのお話としては身の安全をこんなことでチャラにしてしまうなんて浅い気がします。

円陣先生の美しい男性二人の表紙にひかれました。獣のような朔也と対照的な女性っぽい兄の幸成が好きです。兄の歪んだ愛でレオンに捕らわれてしまったけど、ラストが最高でした。

サクヤに出会うまで孤独だったレオンの寂しさにぐっときました。サクヤにパスポートを返すシーンがせつないです。男性同士のタンゴ描写がエロチック。

ちょっと高いですが、ページ数も十分にあるので急ぎ足になることもなく、損はしません。２冊上下で買ったと思えば安いかも。主人公がタフなので、痛々しいこともなく。まあ流浪の人になって、愛人にもならなかったらこれからの人生大変そうです。ずーっとアルゼンチンタンゴが流れている所が、アメリカのマフィアものとは違う雰囲気です。