レビュー一覧

どうやら作者さんが愛を吹き込んで描かれたようで、まんまとこの方を好きになってしまった！(笑)人物はちゃんと描きわけられていて、一人一人それぞれに魅力を感じます。何よりこの方の絵が好みだ！(笑)もちろん、魅力を感じるのは絵だけではないからでしょうね。表題作２話＋描き下ろし、他短編３話です。エロは無い！あ、有ったか！？程度です、私からすると。一冊まるっと同じお話を読んでみたいなぁ。

初めての作家さんです。短編集6編、うち3作品が表題作関連。物語がしっとりときれいにまとまっていて、良い作品集です。どのお話も「失うことが怖くて、一歩を踏み出せない」人間の葛藤が丁寧に描かれています。私は『夏が過ぎれば』という博物館のもの静かな学芸員と、カメラ好きの活動的な青年のお話がとても好きでした。正反対の価値観を持っているような二人。学芸員さんには恋へのためらいがあるのですが、スパッとその障壁を飛び越えてきてしまう青年の気持ちよさ。こういう行動力があると、世界は全く違う色に見えるのだろうな。

まさに梅雨の紫陽花みたいな一冊。しっとり切なく、淡く、陽が差せばキラキラ。はじめはそんなにパッとしなかったのですが、読み返すうちに大好きになりました。どのお話もとても良いのですが、私は特に放浪青年×子持ちおじさまの話が印象的。実はお互い会えない父親を、息子を、相手に重ねている部分もあり、何にも縛られたくないと放浪している轟が坂野に執着していく過程も納得。どれも終わり方も素敵で読後感良いです。

作家買いです。やっぱり好きな作家さんですね。何ていうか、芸術家肌？とでも言うんでしょうか。小説に出てくるような表現や語彙力は大人をグッと引き込みます。前後編の作品が収録された1冊でしたけど、読み応え充分でした。2冊目になって、魅せてくれるシーンが多くなってます。あとがきの雨傘さえ、センスの塊だと思ってしまいました。2014年の作品で、これ以降の作品無いんですよね。いつか長編作品で再会を果たせたら嬉しいな。待ってますよ。

「嫌煙家〜」がとても良かったので、迷わず本作品も購入しました。やはり、良かったです。前作に感じた人物の固さも大分なくなり、登場人物が魅力的でした。時々入る人物のアップの顔の描写も美しいです。私のお気に入りは表題作ですが、これ、攻めが「死ぬまで一緒にいたい」と感じるに至った心の変遷がもっと描かれていたら、星5でした。少し唐突だったかナ…。でも、この作者様、大好き！次作を楽しみに待ちたいと思います。

表題作を含め、短編が4つ入っています。なんていうか、おしい！すごい切ない感じかもと期待して読んだこともあり、割とあっさりまとまってしまったのが残念でした。もうちょっと二人の揺れ動きが見えると良かったような気がします。でも巻末のはじめてのお使いは面白かった(笑)古風？ですが人物に色気もあり、画面は綺麗で読みやすかったです。

人気者ノンケ×処女ゲイ、映研のバイ×花屋の息子ノンケ、ノンケフリーター×ノンケ会社員（大学生の息子持ち）、ノンケ写真家×ゲイ博物館員の４カップル入ってます。全体的にエロ少なめ。４カップルも入っているのにボリューミーで充実してる・・・！この作者さん上手い！しかし、好みのカップリングがページ数少なくて・・・私は３時間レンタルで十分かな。

展開も設定も振り幅が広いです。言動に翻弄されます。これで一冊とは思えないボリュームでした。

淡々と、というか落ち着いた雰囲気のある作品。短編なのにじっくり読ませる感じが素敵。お初の作家さんでしたがもっと読みたい。

好みの問題ですが、絵柄が今時でない分、ちょっと損をしてる気がします。ストーリーで読ませるにも少し盛り上がりにかけて、あと少し山が欲しい、、、の印象です。