レビュー一覧

ストレートな評価が難しい作品ではあるが、名作であることは確か。続編やサイドストーリー、アナザストーリーなど網羅しきれないほどの広がりがある。その中に優秀な作品も多くある。そういう意味で原点となる本作の評価も高い。とはいえ、原作平井先生の影響が強すぎて石ノ森先生の持ち味が存分に出ているかというとそうではない。恐らく二人の間でどう表現するのか確執があったのだろう。

連載当時に読んでいたらスケールの大きな話だと思っただろうな。でも、幻魔大王が何故宇宙を滅ぼしたいのか理由が分からないとか、主人公たちが最初のうち仲が悪かったとかちょっとびっくりな展開。第一部完という感じで終わってるのが残念。

めったに少年漫画は読みませんが始めてこれを読んだときはなんてスケールの大きな面白い漫画なんだろうと思いました。残念ながら大風呂敷を広げすぎてまとめられなかったようですが。

あらゆる超能力漫画の原点、読めてさいこう！

子供の頃単行本で一部を読んだ記憶から、懐かしくて購入。超能力の描写には今もワクワクさせられるリアリティがあります。漫画でしか描けないだろう独特の世界観。

30年以上前に、同じ作者の超能力者の漫画を読んだ覚えがあり、懐かしく購入しましたが、違う作品だったようです。主人公の姉も実は超能力者で、身代りとなった死際に、超能力を発揮して弟を守るくだりは同じですが、絵の描かれ方が違うような。。絵や言い回しが古くさいと感じられなくもないですが、貧しさから抜け出し始めた時代のハングリーさや、痛みを抱え葛藤しながらも闘う主人公に、昔の大人達のメンタリティーを感じます。

幻魔大戦といえば、これです。この作品から童夢のスペクたるシーンも生まれたんだと信じています。絶対零度。超かっこいい。