レビュー一覧

アニメ版の大ファンだったのですが、原作は読んだことがなくて、絵がとても幻想的で美しいです。とにかくマルとモロが可愛すぎます！

複雑で難しいけど、集中して呼んでしまうほど面白い。

久しぶりに読むと夜爪切るの怖くなりました。笑

最初の数巻は宵闇眩燈草紙好きにはぜひおすすめしたい漫画！随所に宵闇のパロディが散りばめられています♪そもそも主人公クラスの女性の外見が美津里さんでしかも「魔女」！怪しい「品」を扱う店の主人、外見よりもずっと広い蔵。とは言え、表立って宵闇パロディとは書かれていないように、不思議なできごとは起こりますが、内容はずいぶんと大人しい。ブラックジョークやグロさ、ダークさ、理不尽さとは無縁の、ハートフルラブコメディ。クトゥルフ要素も落語要素も皆無です。主人公が○○を干して煎じて飲んだりもしないｗｗｗ描いているのが少女漫画家さんだなーという感じ。いわゆる「イイ話」です。「イイ話」が好きな人はぜひ。蔵の整理の場面では「でっかいトカゲ」や「司書」の姿が、主人公である男の子の友人が弓を引くシーンなんかは「夜目がきかなかろうに」って言葉が、思わず脳裏を過りましたｗｗｗ

CLAMP先生の独特の世界観が、これでもかと溢れていると思う作品です。有子さんの言うことがいちいち確信をついた言葉なので、少し怖くも感じました。

この巻で最後となりますが、いまいち分かりずらいと言うか本当にこれで終わり？という内容です。どのようにして客と接していくのか面白かっただけに中途半端に終わるのは残念です。続編も出てるみたいなのでそこに期待するしかないのかな。。

CLAMPの漫画って主人公以外のキャラ(客以外)のほとんどが主人公が大事で仕方ない、みたいなところありますが、これも例に漏れず。それでいて侑子は客には異様に冷たい。主人公を可愛い可愛いしたくて描いてんのかなと思います。CCさくらもそうだったけど。あと同性愛要素もいつも通り当たり前にあるのでそれも嫌い。主要人物同士の愛情もまた綺麗事に描かれてるのでリアリティに欠ける。CLAMPにリアリティは存在しませんが。最初は侑子１強みたいなとこがあって厨二くさい。

ストーリーは軽快で読みやすいです。ところどころに印象的な絵があり、特に侑子さんが「私はもう死んでいるの」と告白するシーンは秀逸です。

四月一日で「わたぬき」と読むのを知れたのが何よりの収穫でした。

読み始めた頃は何か絵柄が今までのＣＬＡＭＰ作品と違う気がして妙な気持ちになりましたが、すぐに気にならなくなり、見事にハマりました。望みを叶えるために人は何かを選び、何かを失わなければならない。そして、それが他者には不幸に見えても、幸せの価値を決めるのは自身だということ。それでも登場人物たちが（私たちの目からも）幸せになってくれることを願いたくなります。