レビュー一覧

物凄く人を選ぶ漫画。でも、私はもっと多くの人に読んで貰いたい作品だと思いました。小学校高学年の主人公シイナは父の実家である孤島に帰省して、不思議な臨死体験を受けます。そして夜の海で未知の生命体に出会いシイナはその言葉も通じない小さな星の形に似た生物を『ホシ丸』と名付け、友達として島から共に連れ帰ることに決めます。ところが飛行機に乗った帰りの空の道中、大きな剣の貌をした一つ目の怪物に襲われてしまい、そこから物語が進んでいくのです。その怪物は現代の兵器をも凌ぐ力を持ち、人から『竜の子』と呼称されます。その竜の子の宿主とされた人間は五感を共用されますが、意のままに怪物を操ることが出来るようになります。その力を持ったのは総じてシイナをはじめとした「子供達」だったのです。竜の子から逃げようとする者、その力を利用して人々を殺し人類の在り方を自分の思うままに正そうとする者、竜の子とただ共存を望む者。さまざまな子供達の感情と大人達の思惑が混ざりあい、大きな戦いが引き起こされてしまいます。私はこの作品、正直ぜんぶ大好きです。話は細かい伏線が張り巡らされているし、登場人物達の魅力もピカイチです。細かい画面転換やコマ割りで細部まで表現された人の表情や独白がそれを引き立てています。ある意味「親と子」が根底のテーマとして在るので、大人から与えられる抑圧とか、自分一人では何もできないという誰もが経験しているであろう子供特有のどうしようもない欝屈が生々しく、リアルに書かれています。一番近いのに、分かり合えない親子の隔たりの表現は凄いなあと思いました。殺そうとしたり、利用しようとしたり、決して綺麗になんて描かれていない人物の中で唯一まっすぐに、屈託の無い主人公シイナが、私はどうしようもなく眩しく感じました。勿論シイナも竜の子の事、親や友達との関係、自分の未来様々なことで苦悩しますが、その度に自分ができることをしようと、笑顔を見せて周りの人の事を考えて、励ましたり命を助けようとします。こんな誰からも好かれる「いい子」のシイナがあのラストを選び迎えるからこそ、余計に物語のカタルシスを感じることが出来たんじゃないでしょうか。単なる欝グロ漫画と認識して読まずに敬遠している人も多いと思いますが、すごく勿体無いです。拙いレビューですが是非とも『なるたる』を読んでいただければと思います。

絵がきれいでファンシーな雰囲気に引き込まれる作品ですが物凄く奥が深いです。おわりかたが凄いです。巻が進むにつれてイラストの線が荒々しくなりますがそれがストーリーにマッチしていて逆に入り込みやすくなります。トラウマ漫画として有名な作品ですが漫画好きは読むべき作品です

なんか素朴と壮大がガチンコして迫ってきた。星丸がカワイイ。先が気になる。アニメとかゲームになりそう。

マンガの絵自体は子供向けの作品のように可愛い感じです。しかしストーリー内容では過激な描写があり、大人向けというか中学生以上向けかなとかんじました。戦闘シーンでは空戦があったり、軍隊が出てきたりして本格的でした。大体マンガの世界で出てくる軍隊とかは咬ませ犬的なポジションになる事がありますが（あくまで主観ですが…）この作品では、そうでもなかったです。大人達の強さもしっかり表現されていました。本作品の時代設定は現代です。しかし、２０年近く前の現代なので、携帯電話が地味に登場してなかったり（もしかしたら出てたかも）細かい箇所は現在と違います。内容のフォーカスが人間（特に思春期）の内面についてなので、それほど気にはなりませんでした。全体の感想としては、この作品はザックリ言うと鬱っぽくて内向的で、且つ哲学的で壮大。人生において少し一人で何か深く考えたい人（思春期くらいの人かな）が長期休暇に読むのに最適だなと思いました。

一巻無料で読んで、続きがドンドン気になって一気に買ってしまいました…絵は丁寧で好きです！最後はあれよあれよと話が進んでしまってついていくのに必死でした。ドラゴンヘッド的な感じで解決せず終わるのですが、私はもうこれ以上描かれてもついていけなかったのでちょうどよかったです(*´ω`*)

おもしろかったです。ホシ丸が可愛らしいと思ったら案外やることは凄い。

本当にすばらしい作品です。久しぶりに読み返して心が震えました。

壮大すぎる❗　悲しい終末でした。どうにもならないことが最後に押し寄せて一気に読みきりました。

絵柄が独特なのでグロいシーンも何故かソフトに見えてしまいますが、それでも好き嫌い別れてしまう作品だと思います。アニメをチラッと見たことがあり、気になってた作品なので、最後がどうなったかまで確認出来てよかったのですが、ハッピーエンドと呼べるかは人それぞれかと。

鬼頭先生の鬱作品。ぼくらの以上に、不幸です。序盤は、そんなでもないですが、終盤にかけてからの鬱のジェットコースターが自分的に見所。