レビュー一覧

『戦士に愛を』シリーズのそもそものH/H夫婦の長男がこの作品でのヒーローです。(あと二人の息子と一人の娘のお話があります。) 美人ではないけれど、健気でしっかり者のヒロインが、父親に「世話をしろ」と言われた、堅実で誠実なヒーローと恋に落ちるお話です。お互いの気持ちが通じあった後で、父親の横槍から恋を諦める決心をしたヒロインや、それを知らずに未来を語るヒーローが可哀想です。真実かわかったときの二人にも胸が痛みます。そこまでは面白かったです。でも、解決方法がなぁ…。恋敵が逃げてくれたから、お金を払ったから(しかもヒーローの父親が大金を払った！！)なんて…。もう少しカッコいい展開が良かったなぁ。ヒロインが父親に連れられて、ヒーローのところに押し掛けて行くのも、いろいろ理由があったにしろ、好みじゃないかなぁ。ヒーローが自分で解決してヒロインを迎えに行って欲しかったなぁ。なので星一つマイナス。

中世のヒストリカルで、その時代のUKの(ゲール語やヴァイキングの時代)世界がわかりやすく伝わってきて素敵でした。政略結婚が当たり前な時代のロマンスにハラハラしましたが後半は意外とあっけなくハッピーエンドです。そこを広げていけばもっと壮大なストーリーにもなり得る良い作品だと思います。