レビュー一覧

イラストがヨネダさんなので購入。と言っても表紙だけで、作中には全くイラストは出てこず・・・残念。しかしながら、久しぶりにこの手の小説を読ませてもらいましたが内容がなかなか良かったです。読み進めるうちにイラストの件抜きで楽しませてもらいました。行人と田上の2人の視点から物語が進行していて、感情移入しやすかったです。読後感も非常に良い。ここまで面白いのだからコミック化とかあればいいなあ、と思いました。

「空を抱きしめる」のスピンオフ。前作同様ヨネダコウ先生の絵は表紙だけと分かって購入したけれど、やはりガッカリ感は否めず。で、内容ですが、う～ん、私には前作よりも萌えませんでした…残念。二人の出会いから始まって、すったもんだの上に共同出資で起業して…と、ラブに至るまでが長い長い！いやそこのところが大切なのも分かるんですけどね、でも私が読みたいのはボーイズのラブなんです。きゅんとかドキドキが全く無かったのは、ほんとに残念以外の何者でもない。

BL小説の醍醐味は精神的な葛藤、と思っている私は これでもかと何処でもサカルお話よりもたれず面白かったです。

受け・攻めの視点構成なのが良かったです。根っこが悪じゃない攻めが「どうしようもなく」惹かれてしまう、天然善人前向きな受け。バーのママ、受けの祖父、攻めが過ちを犯しそうになった彼（別のお話があるみたい）、、、味があるサブキャラにも惹かれました。星が4なのは、もう少しHが分かりやすかったら萌えたのになーという、私の希望ですw

千冊以上のBLのコミックと小説の中で、何回も再読するお話ってほんとに一部、李丘那岐さんは数少ない再読の作品が多い作家さんです。空を抱きしめるのスピンオフなんですが、私はこちらの方が好きです。BLって大体似たような設定というかジャンル分けできるお話でファンをつかむというかなんですが、このお話は似た作品がないというかふたりのキャラもストーリー展開もかなり独特だと思います。行人のフワフワ甘ちゃんのようでいて、普通は、みんなが、ではなく自分の気持ちを大事に人生を生きるところ、田上の一生伝えるつもりもないけれど…という気持ち。他ではない個性的なキャラが物語の中で生きています。たしかにラブラブなお話を読みたいなら物足りないかも。よくある甘々なお話には飽きたという方にはおすすめです。

この作品は「空を抱きしめる」のスピンオフです。でも本編を読まなくても十分楽しめます。 暗い過去があり、お金に執着する田上と、お金持ちのおぼっちゃまな行人。一度は逃げ出す田上を行人が捕まえて自分の目的を果たすために協力させて…というお話です。ざっくり書くとぜーんぜん面白くいですが、悪態つく田上のじつは繊細な部分や、行人のふわふわしてるけど小悪魔な部分など、キュンとくるところもあり、楽しんで読ませていただきました。値段と内容どちらも満足いくものでした。 情熱的に激しく熱烈な恋愛！と言うわけではないですが、じんときたり、切なくなったり、ほっこりしたりできます。そういう作品が好きな方におすすめです。

性格的に問題ありの人物ですがいい執着がいい結果。

ストーリー重視の方にはオススメです。ただ読み返すほどではないかな｡

好き嫌いはかなりはっきり分かれると思いますが、私的にはツボでした。ひねくれてこじらせすぎて、否定し続ける田上。持って産まれたものと、育ちのよさから、懐が深く田上の本質だけを見続け迷うことなく繋ぎ止める行人の他にはない関係性がよかった。ちょっと文学作品的でしたね。流れる雰囲気や価値観が。本当によかったです。

何度も読み返したくなります。田上さんがすごく良い！田上さん最高です！空を抱きしめる。よりもいとしの悪党の方が好きです。これが…漫画になってくれたら…ヨネダコウ先生が描く田上さんがたくさん見ることができるのに…と思っています。