レビュー一覧

これはツボでした。美しくて優しくて儚くて潔癖症(むしろ不潔恐怖？)の受けと元気ハツラツ健全な攻めが恋に落ちるお話。この受けが、他ではお目にかかった事のない希有なキャラクターなのです。エロもありますがふわっとしててエロくありません。なんてゆうかムズムズキュンキュンして、何度も戻りつつ読み返しつつ読了しました。おすすめ♪

私、今現在これを最も読み返してます。ハマりました。私もコミュ障なので不思議ちゃん受のわかぺーにはひどく共感しました。私も吉川のような土足で踏み込んで来る図々しい人が欲しい！当て馬鳴海さんにとっては難攻不落のお姫様だったわかぺーも、天真爛漫吉川の手にかかればあっという間に押し倒され踏み込まれ。鳴海さんて吉川に大胆なアドバイスした割にはわかぺーに何も出来なくて意外と臆病で可愛い。なので当て馬な割にはなんか好感度高いです。タイトルの番長がなんだこれ？ですけど、お話としてはほのぼの系なのでしょうか。登場人物の背景はほぼ描かれておらず気になるので、是非続編お願いしたいです。どう考えてもわかぺーのせいでこれからも色々ありそうなカップルですもん。

受けの若葉は大人ならできて当たり前の気遣いが一切できない30歳の引きこもりダメ人間。傲慢で自己中で相手の気持ちを全く考えられず、しかも改善しようとする意識もほとんどなし。現実にこういう人って結構存在するし、お近づきになりたいとも思いませんが、それでもこの作品にイライラしないのは、若葉が本人なりに一生懸命だと伝わるからですかね。攻めの吉川が、若葉を馬鹿にしたり貶したりせず、とても自然に若葉を受けとめてるのも好印象です。それとは対照的に、若葉を貶しまくる鳴海もこの人なりの愛情を感じて好きです。まだまだ続きが読みたい作品でした。

受の若葉ちゃんはアレですが、攻めの吉川くんは、この作家さんのキャラの中でも「まともグランプリ」1位になれるくらいまともでいい人だと思います。そんな吉川くんの影響を受けて若葉ちゃんもだんだんと真人間に、、。相変わらず、ほんわかの中にぴりっとしたものがあって読ませます。正しい方法で煎れたお茶を飲みたくなりますよ。

依田沙江美先生特に学園もの辺りの作品は当時ものすごくはまってました。それこそ毎日一回以上読む勢いで(笑)最近あまりお目にかからないなと思いつつ、久々に読んだこの作品は読みながら初読みなのに懐かしいです。わぁ～依田先生だ～！！って感じです。いい意味で色々変わってらっしゃらない。勿論常に新しい題材が入っていたりして読んでて勉強になるのは毎度のことなんですけど、昔から思ってたすごく知的文学的な一面と、可愛いスキンシップと人間ぽいキャラが同居してて今読んでもちょっと不思議なBLだよなって。私が依田BLで結構育った世代というのもあるんですが、やっぱりある一定の世代は依田先生ジャスティス！って方多いと思います。ただ、昨今ちょっと浮世離れしたアホっぽい子をお得意とされてて今回の受もそうですが、あんまり強めは萌えが薄くなるのでもう一歩手前で止めてほしいと個人的には思います(笑)

Hやエロはほとんどなし、不思議系の若葉がイラっとくるなら評価は低くなると思いますが、私はこのお話は好きでした。わかぺー(若葉)可愛い（笑）コミニュケーションが苦手で潔癖なのに、心はいつの間にか、年下攻の吉川を受け入れてる。吉川を看護する時のわかぺー、テキパキしててコロコロを吉川自身にもしたり、とにかくラストまでほのぼので終わります。このタイトルと内容が結びつかないんですが（苦笑）表題作丸々一冊です。

これ初めて読んだときは、この作者さん、ただでさえストーリー崩壊が目立ってきたところへすごいキャラぶっこんで来たなとびっくりしたのを覚えています。ほんとこういう見たことないキャラを主人公に据える作者さんの勇気に乾杯！私は小心者なのでこれに☆５をつける勇気はないな～。ものっすごく惹かれはしますが。

作者買いですが、あまりはまらなかったです。相変わらずテンポ良いし、表現もうまいですが、受けが女々しすぎるというか、ハッキリしないし生きていけるの？失礼じゃない？受けのどこが良いの？まぁBLだから良いんだけど…作者さんの受けは、しっかり？してる人が多かったので、ちょっといらっとしてしまった。セリフは面白かったです。私は受けが駄目だったけど、面白いとは思います。

かわいいぞわかぺー！！ 30歳とはおもえぬダメな大人…というか中2から成長できませんでした、みたいなひとなんですが、なんか愛らしい。読んでるこちらが吉川の気持ちになって楽しんでしまいました。もうちょっと二人の日常を見てみたいな、って感じで終わるので、いい締め方だったと思います。そしてわかぺーは意外とやり手な販売員。お茶を飲んでみたくなりました。

この先生が描かれるキャラは本当にいいですね。ちょっと変わったキャラでも作り物の感じは全くしなく、ちゃんと生きててすんなり感情移入できる。わかペーはコミュニケーションが苦手だけど仕事はしてるし自分なりに頑張ってるし、吉川くんもすごくいい子で積極的ではあるけどちゃんとわかペーの気持ちを考えて行動してる。キャラが生き生きしててその流れでストーリーも動いていくから読んでて面白い。セリフも好きなところいくつかあって、この先生の言葉の使い方もとても好きです。ほんわかしてるけどそれだけじゃない不思議に魅力のあるお話だと思います。