レビュー一覧

無念の最期を遂げたドン・ペドロ、その後。娘たち、とりわけコンスタンシアの毅然とした生き方、親と子の絆に心打たれます。黒太子、ランカスター公は知っていても、ランカスター公の妻になったコンスタンシアの父が誰で、どんなひとだったのかあまり語られることはないのでは…。娘や家臣にここまで尊敬され慕われる王様だったんだなぁ、と…涙。青池先生原作で映画になってもいいぐらいです。これを読むと、ドン・ペドロの無念も少し癒されます。他2篇は王健在時のエピソード。薄幸の女性アンヘラのお話と、修道士ファルコ、王の忠実な騎士ロペスとロドリゲスの、クスッと笑える楽しいお話。本編をご存知なくても楽しめると思います。

おおー　アルカサルが　Renta！　さんに来てるー！！！　　と飛びつきましたが全巻デジタルで買いなおすには資力がおぼつかないため、まずは未読のこれを購入。ドン・ペドロの娘がジョン・オブ・ゴーントのお妃ですってーーーー！！！　とそこにも飛びついたのですが、このシリーズ本当に歴史のお勉強にもなります。でももちろんそれだけじゃない。ドン・ペドロ自身があーいう女性関係だったというのを踏まえて読むと本当に……チョーサー絡みのお話でもあり、『ロック・ユー！』に触れたオマケも二重丸。チョーサーさんの「あの姿」が青池先生のイラストにーーー（赤面『天使の飛翔』は清純なアンヘラの恋がいじらしく、かつ王道騎士ロマン的展開で好み的中。修道士ファルコの活躍ももちろん楽しく、満足です。

修道士ファルコを読んでいたので、流れを崩したくなくて番外編目当てに購入。アルカサル本編も入手してあるのであとはお楽しみです。本編のオマケというのもファンには楽しい。

本編の『アルカサル』が大好きな読者さんであれば、『アルカサル』の主人公のドン・ペドロの次女の活躍が描かれているこちらの『外伝』作品も読む事をオススメします。日本語版と英語版のウィキペディアで、ドン・ペドロやエンリケ２世や二人の関連人物が記載されたページを大量に読みましたが、概ね史実どおりの事を青池保子先生の素晴らしい世界観で描いて下さっている傑作だと思います。

最後まで読み終わって、ドン・ペドロが亡くなった知らせは多分伝書鳩経由で、ファルコのいるリリエンタールまで届いたんだろうなぁと妄想。トラスタマラ家のエンリケに謀殺された最期に、きっとファルコも深い哀悼の意と祈りを捧げたんじゃないかなぁと想像しました。流石に娘のコンスタンサと出会うようなご縁まではないと思うけれど、その後も色々と妄想しちゃいますね。

字が多く、小説と漫画の中間のよう。じっくり時間をかけて読みたい時にぴったり。

一部のお話は以前に読んだことがあったのですが、改めて奥が深い！と思い十分堪能できました。史実とともに学ぶことができます。

懐かしいです。外伝ですが楽しんで読めました。

1番脂の乗ってる時の名作です。歴史ものが特に面白いです。

ロペスとファルコの掛け合いが最高に楽しい！それだけでも絶対読む価値ありです！