レビュー一覧

堂々たる大河ドラマ漫画です(と言っても実在した王様がモチーフです)。大御所青池先生の絵柄なので、男性諸氏にとっては少女漫画ぽく大変とっつきづらいかもしれませんが、内容は戦国戦史もの好きには大変タマラないダイナミックさに溢れています。特に中世ヨーロッパ社会の野蛮かつ面倒くさい背景も、大変分かりやすく物語が展開し、このような細やかな心遣いやホッコリする歴史上の逸話を散りばめるあたりは、さすが女流漫画家の大御所です。もともとターゲットが少女なんですから、恋愛ネタが食傷気味に出るのはそれは仕方ありません、少年漫画のパンチラや青年漫画の男に都合の良いヒロイン(しかもお股が緩い)と同じです。作者はとにかく考証を重ねており、そこらへんの歴史解説書より舞台となる中世スペインの世界観を描いています、ホントお勧めです。

昔から青池保子氏の作品がとても好きでした。 最後の謀殺場面は、衝撃を受け幸せな終わりではありませんが、青池ワールドのなかで主人公が魅せる「おっさん節」など、笑いを誘う場面が、作品の悲劇性を救って余りあります。素晴らしい作品で、壮大な中世史漫画を描き切った作者への畏敬の念はつきません。

ずっと気になっていた王の最後（連載が途切れてしまっていました）電子版で読む事が出来て良かったです

王冠。神。名誉。欲望。忠誠。情愛。…何に命を賭けるか。この時代に生きた人たちが、短い生涯になんと多くのことを成し遂げたものかと驚きます。現在カタルーニャ独立問題に揺れるスペインですが、スペインが元々個性的な国々からなっていたことを思い、感慨深いです。とにかく黒髪のオトコを描かせたら青池さんの右に出るひとはいません。ぱっつん前髪がこんなに男らしいとは…！少女マンガなのに女は脇役ですf^_^; 熱が嵩じて行ってしまいました、アルカサル…時を経て今に残る、マッチョな王様の繊細な美意識、志の高さ。ぜひぜひご一読を。

面白い作品だった。だが、最後が悲しくて当時ちょっと辛かった。でも作品としてすごく面白かった！

ベルばらと並ぶくらいの名作だと思います。電子書籍ではなく、書籍で買い求めました。ドンペドロの光と影の濃い一生を楽しむことができます。おすすめです。

青池先生の歴史マンガ。歴史の背景も分かり、大変参考になります。

ドン・ペドロ一世の生涯を描いた歴史マンガで壮大なスケールで描かれる重厚な物語は読み応えがあって面白かったです。

ウィキペディアの「ドン・ペドロ」や「エンリケ２世」のページを読んでいたので歴史上でドン・ペドロの最期はどうなるか？は知っていましたが、好きだったこちらの連載作品の結末が青池保子先生によってどう描かれたのかが知りたくて、『アルカサル』の最後の２巻とドン・ペドロの次女の活躍が描かれた『外伝』を購入しました。素晴らしい作品だとあらためて強く感じました。時間がかかると思いますが残りの巻も購入したいです。

著者絶頂期、満を持しての歴史漫画で読みごたえがある。