レビュー一覧

私は読後に凄く爽やかでほっこりとした感じをもちましたが、あっさりと感じる方もいらっしゃるかもしれません。というか爽やかな為か短く感じるのでもっと続きが読みたいし、恵一の学校での様子もちょっと見たかったです。ネタバレになってしまうので感想を言うのが難しいですが、おおまかなストーリーとしては王道だとは思うのですが、メイン2人の複雑な心境がネガティブだったりどろっとした感じではなく読み取れるし、女々しくなく本当に根が素直な感じもうまく描かれていました。絵もきれいで、スカート履いていても男だとちゃんと分かるのも好印象でした。続編やスピンオフがでたら確実に購入すると思います。

いやいやいや、名作でしょ、これ。ゲイ×ゲイで本人たちには男同士がくっつく葛藤はなく、むしろ社会や家族との関係に焦点が当てられていました。書き下ろしがラブで良かった。攻め、優しいなあ。絵もとっても綺麗でした。

アイロニーの意味は皮肉、逆説、反語。履きたくないスカートを履き、女装するのは何の為か、最後まで読めばわかります。

名作じゃね？ですよ〜！話が何より見応えありだし、絵=顔に表情があって、当たり前だけど、人物の描き分けがちゃんと出来てる(時たま無くて困る本あるよね)まだ 知らなかった すんごい好きになれそうな作者さんに会えて嬉しいです！

えっなにこれ！！ すごい良かったです！！ お互いの迷いや悩み。一緒にグルグルしてしまいます。でも一冊通して彼らを見守ることが出来て。 ネタバレになるかもですが、「最後は ほとんど着なくなった」の一文で、彼の葛藤が未来へ動き出したんだな、と思うととても嬉しくなりました。 やさしいお話しなので、お勧めです。

拒絶されたゲイと家族のつながりと、理解者との恋っていう設定は良かったです。片想いとパレードという作品の方が好きだったかも。ちょっと、ラブラブ度が足りないんですが、なんともイケメンなキャラクターに惚れてしまいます。もう少しラブラブ度がほしいなと思います。

予想外に…と言っては失礼ですが、良かったです！高校生の恵一は、ゲイだけど女装をしたいわけじゃない。その気持ちや悩みを察し話してるうちに、ゲイであるオッサン(朝丘)が恵一を意識し、恵一も特別な感情をもっていく。元々健気な恵一が、オッサンの前で素直さが加わり、可愛くなっていく。自分の気持ちに気づいてからの2人はいい表情です。欲を言えば、2人のラブラブがもっと見たかったです。他の方もレビューされてますが、続編やスピンオフがあれば、ぜひ読みたいと思いました。

ある意味、二組の「ゲイの息子＋母」の物話。スカートは、「普通じゃない」を身代わりに引き受けてくれる盾。それがないと直で自分にくる、という叫びが切ない。それにしても「自分なんかに下心持ってもらえるのか」というのを、ピカピカの、花のDKが思うわけですよ…この自己肯定力の低さ。否定され続けるということが何を奪ってきたのかよく分かります。かといって、只の隣人がそれをいとも簡単に拾い上げてくれる、捨てたもんじゃないこの世界！っていう明るさもある。繊細な心の動きがとても上手いです。この話はさりげなく二重構造になっていて、攻めの向き合えなかった過去が最後にちゃんと昇華する仕組みに。ラストシーン、「ただいま」に微笑む遺影の「さっちゃん」が素敵。この作品は未だに作者さまでベストなんですが(私の中で)…勿論更新も願いつつ。

矛と盾のアイロニードレスを身に纏い孤独な闘いを続ける恵一と、闘わずして大人になったオッサン。同じ問題を抱えながら、違う道筋を辿った2組の親子。皮肉を言って自分をごまかし器用に生きるオッサンが、傷つきながらも真っ直ぐに生きる恵一の強さと脆さに触れたとき…すべてが前向きに動き出す。一回りの年齢差は、大人の包容力だけでなく、物語の肝となる恵一とさっちゃんの孫と祖母的関係を描くためにも必要で、母親達の社会的立場といい設定の秀逸さが目を引くお話。エンディングには、愛と希望を感じる二つの卒業祝いが用意され、タイトルを鮮やかに回収していってくれます。

やっべぇ。すっげぇ良かった。制服にスカート履いてる受け。けど、女装ではなくて。本人も履きたいとは思ってないけど、履いているそれ。きっと、このお母さん、息子を理解しようとして理解できなくて、ヒドイ母になってしまったけど、元来大切に息子を育ててきたんだと思う。恵一の言動に、大切に育てられたのがきちんと出ている。母に理解されなかったけど、母を想う気持ちとか、キャラが全員ちゃんと存在して、ちゃんとそれぞれに思いがあって、「生きている」。是非読んでほしい作品。スカート履いてるけど、女装嫌いでもハマれるストーリーです。