レビュー一覧

内田春菊先生の初期作品の短編集です。30年近く経っても変わらない男女の問題。男は人の話を聞いてないということ男は常に自分が上にいないと気がすまないこと、解決のしない問題が巡りめぐる構成の漫画となってます。

まず全話のタイトルが秀逸。そして男と女の本質みたいなのが、上手く表現されていて、すごく面白かったです。

どこにでもいそうなカップルたちも、蓋をあければドロドロだらけという話。どの話も現実にありそうでリアルです。

全体的に内田春菊さんらしい内容です。最初の短編が説得力あって、掴まれました。エログロなだけに感じる話もありますが、人間の本質を突いている話もあり、残酷な話もあってもついつい読みたくなってしまいます。中盤の無神経な彼氏の話「彼の耳はパンの耳」がそう感じました。また、主人公が酷い目に遭うのにサラッと描いてます。最終話も結構良い話。