レビュー一覧

あの一途な弟君に押し倒されて名前で呼ばれたら、そりゃ兄さんだって男としてたまりませんなぁ。でも『大事に想うからこそ一緒にいてやらない(涙)』だなんて、キュン死にさせる気か~!!!と悶えること間違いなし。もう★5あげちゃう(笑)内容は兄弟だからずっと一緒にいられない、兄弟でも構わないからずっと一緒にいる。どっちが幸せか？と葛藤する、がっつり血縁関係のある同性同士の10歳差兄弟の純愛ストーリーです。リアルなら重すぎて過ぎて萌えない設定ですが、サラッとした画風が爽やかに演出してくれるので読みやすく萌えやすい仕上がりになってます。私的には抱っこよりも、結婚宣言よりも、リンゴ飴シーンが萌えポイント高めでした。ボリューム的にも満足です。

あぁ、なんだか素晴らしく好きだな…。この漫画の一番の立役者は「夏」かもしれないなぁ。夏の景色。8年ぶりに故郷へ帰ってくる、文通でしか繋がっていなかった兄。兄を想う弟。弟を想う兄。兄弟愛で片付けるには少し行き過ぎている互いへの想い。エロは皆無です。まったくのプラトニック。でも、一つひとつのシーンにとても情感があり、家族の繋がりもきちんと描かれていて、いい家族だからこそ簡単には越えられない壁もある。しっとりと切なく、往く夏を惜しむような、とても情感に溢れたいい作品でした。

私がBLに求めていたのはこういうものだった、と再確認しました。そこには確かに恋愛感情が存在するのに、簡単に受け入れることはできずに、悩んだり葛藤したりでぐるぐるしてます。美しい絵と、秀逸なモノローグで引き込まれ、無理なくこういう関係もアリなのかな？と思わされます。エロシーンはないからでしょうか。こういう話はそこが大事です。あとの事は勝手に想像しろという、、、

すごく素敵なお話でした。お互いの子とが大好きで、たくさん悩んで、それがすごくリアルで、切なさで読んでて涙が出ました。最後はハッピーエンドで、そこに行き着くのが急展開ではあるけど、実際気持ちを吐き出してスッキリしたら、何となく吹っ切れるものだから、実際は人の気持ちなんてそんなもんじゃないかと感じました。切なくて暖かくて、すごく透明感のある作品です。エロはありません。でもそれでも物足りなさはありませんでした。アッパレ★

サンプルを読んで、漫画の空気感が好きな感じだったので無期限借りました。はっきりとした告白やエロは一切無かったですが、兄弟であるが為の葛藤や、人間として成長しようとする弟の豊の苦悩が凄くよく描かれていました。兄弟でもガンガン気にせずやったりやられたりーな漫画が結構多い中でこの話は久々に胃をぎゅっと捕まれた様な感覚で読みました。この兄弟はこれからどうなるのか楽しみで、続編が出たら是非読みたいと思いました。

田倉さん、キターっ！！作者買いです。いいです。大好きです。実の兄弟が、兄弟なのにお互い好きで好きで、もだもだと悩みながらくっつく話です。Ｈはありません。ＢＬだもん、エロも大事・・・ですが残念、Ｈありません。しかーし、なくてもいいのです。いや、ホントは見たいけど。Ｈはきっとこの後あったんだよね・・・と、ムフムフ想像してガマンする。それにしても、田倉さんは画面が本当に美しい。人物もだけど、背景とか透き通るように美しい。清涼感がハンパない。ところで、実の兄弟カップルって意外と少ないですよね、義理は多いけど。実の兄弟に恋愛感情を抱くかっていう、リアリティに欠けるのが理由でしょうか。そんなテーマにガッツリ取り組んでさらりと仕上げた田倉さん、あっぱれです！

初レビューです。BLに最近はまって、色々読んでます。私はBLの(エロは特に興味なくて)好きの対象のはずでない相手を好きになった、という一途さが好きです。この作品はそんな私に合ってました！相手に対する好きの意味にきづくけど、「兄弟」がお互いにとって１番大切で、簡単には好きを肯定しきれない、してやれない 苦悩。切ない。けど、重すぎない。周りの人も素敵!!リアルではめったにないんやない?っていう誠実さが好きです。何回も読み返してます。

セロ・メロウの人ということで作者買いだったのですが、これも相当好きになりました。絵は少しくせがありますが個人的に好きな絵だしとてもキレイだと思います。物語はゆっくりと、でも確実に進みます。ブラコン兄弟、この感情は兄弟として？切ない心理が巧く描写されていました。「兄弟」を大事にしたい―兄と弟は悩みます。後半にいくにつれ2人の止まっていた時間は動き始めます。終わりはどうなるのか？読んでいる間ずっと気になって仕方なかったです(笑)。ぜひ読んで確かめてください。決して大きな事件や深刻な問題が起きるわけではありません。しかし、読書後に余韻が残る1冊だと感じました。雰囲気のある、とても素敵な作品だと思います。

この作家さんならではの雰囲気・情緒豊かに描かれる世界は嫌いじゃないんだけども・・・。作品によっては「独りよがり」で「自分の世界に浸り過ぎ」だなぁと感じます。それぞれが延々思いの丈を綴り、深いことを言ってるようでいて、実は同じところをグルグル回ってるだけに思えるので、こちらの気持ちも段々冷めてくる。下世話な部分で言うと、肉欲を感じるかどうか・それを実行するかどうかだと思うんです、兄弟の禁忌としては。そこを(多分）あえてスルーで、お互い言葉にも乗せないで終始一貫キレイに、「いっしょにいたい」で終わらせるので、結末がぼやける。大体、海での「いっしょにいてやんない」の後すぐに、結局「いっしょにいようか」って言ってるんで、はぁ・・・そうですか・・もうどっちでもええわ。って思いましたよ(笑)　プラトニックに「ずっといっしょにいたい」だけなら、お互い結婚せずに同じ家に住むだけなんで、そんな兄弟もまあいるんじゃないの？と思うし良いんじゃないでしょうか。個人的には「お母さん」の妙なツッコミというか、ラストのコミカルなお怒りもピンときませんでした。主題はシンプルなので、ごちゃごちゃモノローグ過多にせず短編の長さでパキっと「ひと夏の兄弟」として描かれてたら私好みだったと思います。

好みの問題ですが…。確かに綺麗で雰囲気の良い作品でした。なかなか会えない兄との直筆での手紙の交流は良い小道具として活躍して、弟が兄を慕う心地よさと切なさを伝えてくれました。ただ、主人公の弟の体が細すぎ＋精神的に受け受け子供子供していてどうも苦手なタイプ(汗) 兄が弟を好きな気持ちも、もうちょい強気で読みたかったかな。