レビュー一覧

以前雑誌で読んだおじさん同志の恋の短編がとても良かったので借りました。やっぱり好きでした。表題作と、作家と少年の心の交流の二つのお話が入っています。ドラマッチクではなく、じわじわと距離をつめていく感じでじんわりと読めます。表題作の方はしっかり恋愛、エロも少し。もうひとつは大人と中学生なので十年後くらいの後日譚を読みたい。

初めて拝読する作家さんでした。絵は硬質で、とても綺麗です。表題作は植物をテーマに扱っていて、BLではあるのですが、この作家さんはファンタジー系などが合いそうな感じです。植物の世話を通じて、とっつきにくいスーツの男の仮面が少しずつはがれてくる様子がいい。シャイで真面目で、切ない過去を抱えている男。Hシーンもごくわずかなさわやかなもので、それよりも少しずつお互いの心の距離が縮まってくる様子を丁寧に描いています。もう一つの「白紙」というお話。スランプに陥った作家が南の島に逃れてきて、そこで一人の作家志望の少年と出会い交流することで、一つ壁を乗り越えていくというもの。心温まるお話でした。心の靄が晴れていく瞬間というのは、案外、なんてことはないふとした拍子なのかも。この作家さんはヒューマニティ溢れる感じの味わいがありますし、物語性が強いものがお上手のような気がするので、Hシーンがなくても、人の心の触れ合いを読みたい読者さんにはおススメです。

もーほんと好き。ファンタジーがとてつもなく秀逸な作者様ですが、表題作は生々しい…と言ってもこの作者さんにしては、です。「スーツで黙々と草むしる人」なんて、私には心臓が飛び出るほど魅力的。そしてその真面目な恋愛に、チョロ過ぎる私はウルウルです。同時収録は安定のファンタジー。どれを読んでも、他の追随を許さないってこういうことじゃないかって思います。じんわり心に沁みるストーリーで、何度も読み返せる一冊です。

美しい。漫画であり小説であり童話であり映画でありドラマであり…表現のすべてのような一冊です。近所の国営公園を頭に浮かべると、彼らを近くで眺めているような気になって夢中で読みました。受けは思いやりのある人なのに不器用だから誤解されやすい、攻めはそれを汲んで側にいてくれる人。とても素敵な作品でした。もう一作もファンタジーと離島の習わしのようなものがミックスされていて不思議な魅力のあるお話でした。48時間レンタルじゃもったいないのでチケットを追加して買い直そうと思います。

短編を2回ぐらい読んで好きだった作家さん。なんと昔長編も一つ読んだことがあったのですが同じ人だと気づかなかった・・・。絵も柔らかくなってストーリも深みがあって私は好きです。表題作より作家さんの出てくる短編のほうが面白かったな。全体で2カップル出てきますけど、仕事を介して距離を縮める過程が穏やかに流れて読んだ後も気持ちよかったです。

何回も読み返してます。市役所職員なんて「お堅い」キャラ、作者さんにしか描けないんじゃないかな？すごく良かった！平岸くんの素直なところもめっちゃ萌えました！

まだ、この作家さんの本がレンタでこれともう一冊しかなかった時代に借りたのにレビューし忘れていました。働く男の人の恋愛がじっくり描かれています。しっとりしていて、良作だと思いました。

すずろ古書譚から追いかけている作家さん。。いつもならキス止まりだったのでどっちがどっちか想像できなくても良かったのだが、今回表題作は珍しくHありだった・・・そっちかー。まぁそうだろうけれど。　今作も心の動きを追っていく素敵な作品だった。

初めて読む作者様でしたが…仕事を頑張るサラリーマン同士の恋愛、二人の心情がきちんと描写されている、安易にエッチに流れない…などモロ私の好みでした。特に、受けの頑なだった心が徐々に解きほぐされていく様子が丁寧に描かれているところが良かったです。心に染み入りました…。これ、二人のその後をもっと見たいなあ〜〜。

初めて読む作家さんでした。表題作は市の職員で左遷されて来た無愛想な年上のゲイと、公園で働く愛想のいい年下ノンケ君の手探りしながらの恋のお話し。作品の雰囲気を壊さないようなアッサリとしたHがキレイでした。もう１つのお話もファンタジー色のあるストーリーでHはありません。絵が綺麗で読みやすく、完全に初心者向けでした。コテコテのBLが好きな方には向いていませんが、読後感はほっこりと清々しい気持ちになりました。