レビュー一覧

とても大好きだった本なので思わずレビューを。外国の絵物語のような、幸せと悲しさが混在する、不思議で素敵なお話が沢山入っています。確かこの作者さんのデビュー作が題名のお話だったと思います。独特の絵なので、好き嫌いはあるかもしれませんが、立ち読みでちょっと気になった方はぜひ読んでみてください。トゲトゲした気持ちが、ちょっと優しい気持ちになれるかもしれません。

この本のお話はどれも好き♪淡い恋心とか他のなにもかもを投げ出す恋とか、秘めた恋心とか、優しい想いっていう柔らかな気持ちがぽやぽや〜とあって、その先が知りたいけどなくてもなんとなく想像して楽しめるとこが好き♪

結構昔の作品ですがストーリー運びがとてもうまい作者さんです。読み終わった後ほっこりする話しが満載で満足です。

絵は古いし、未熟だけど、お話がどれも柔らかくて、裏切らない展開で、いい。

どのお話も心温まるお話で、この作品と出会えて良かったです。なかでも、表題作のミッドナイト・ロンリー・モンスターが一番好きです。

表題作はもちろん、全ての小品に味わいが深い、珠玉の小品集だと思います。作品の大半をつなぐテーマは「闇」と「光」が交わることはできるのか？です。異形の一つの形や印象としての「闇」があり、それは決して「光」を犠牲にする「闇」ではなく、「光」に焦がれる悲しき「闇」です。ゆっくり読んでみて下さい。神話や伝説に深い造詣を持って描かれた作品たちは、きっと心に染みいってくるでしょう。