レビュー一覧

確かに『奇妙な―』でした。奇妙なのは家庭教師ではなくお屋敷でしたが。亡くなったヒロイン伯母の「良き魔女」的な思い出と、そのお屋敷ウィチフォードが良い味出してます。優しいお伽話の成分がヒストリカルＨＱに加わって、独特の雰囲気が面白く楽しく読めました。本編最後の一文が秀逸。クスッとなるか、ゾッとするか……。お屋敷も素敵だけど、登場人物も全員(ヒール役も)文句無しです。ヒロインは、奇妙どころかとても優秀な家庭教師ぶりです。家庭教師を辞めた後の采配も見事です。生徒のヒーロー姪たちも素直で可愛い。自己中心的で独身を満喫していたヒーローが、結婚を決意するまでに右往左往するのも愚かで可愛いです。俗物で嫌な感じのヒーロー義理姉でさえ、ウィチフォードに嫌われて追い出されて、なんだか性格悪いボケキャラで憎めないです。ヒーロー兄ヘンリーが「どこ行った？」扱いなのも笑えます。

主人公が亡き叔母から、相続した家を見に来ると叔母から期間限定で、家を貸して貰った貴族と２人の姪に主人公が家庭教師に間違えられる。主人公は、その貴族よりも立場が上の貴族の末娘。気分転換を兼ねた仕事を引き受ける主人公。そして、その貴族と姪達を愛するようになる定番です。奇妙なと題名に在るけど、内容に合わないかな？題名に惹かれてレンタルしたけど、中身はヒネリがたらない。

他の方も書かれていますが、奇妙なのは家庭教師（ヒロイン）ではなくて、家です。ヒロインは最上流階級のレディなのに、誤解からヒーローの姪たちの家庭教師をすることになります。姪っ子たちが住んでいたジャマイカの話とイギリスの上流階級の話、ヒロインの姉の嫁ぎ先、兄の恋愛などなどすべてがうまくつながって、テンポよく話が展開していって、とても面白かったです。個人的にはひねくれもののヒーローより、ヒロイン兄ぐらい素直な方がいいなぁ、と思いますが、HQのヒーローなので仕方がないデスネ

テンポが良くて読みやすかったし楽しかったです。この作者さんの作品は殆ど読んでますがヒーローがあまり好きになれないかな。前に読んだ華麗なるなんとかのヒューゴが一番、好み。漫画の影響もあるかもしれないしシリーズ物でこれも好きな作者さんのアンアシュリーさんとの作品と連結していて面白い。でもこれも確かに奇妙な家庭教師で面白かったです。ヒロインの兄の方が好きかな。明るくて