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吉田ナツ祭り自己開催中にレンタルしました。中学時代に交流のあった２人が大学生になってから再会するお話です。受のトラウマがあったり、そのトラウマを知らずに攻が受に選択を迫ったり、ストーカーっぽい男が出てきたり、攻が受から離れたり…山場はいっぱいで、その分最後まで楽しめます。

静謐な雰囲気の文章です。主人公の心の機微が繊細に読者に響いてきて、すごく好き。性に抵抗のある椎名のことがとてもよくわかります。自分自身、性というものがずっと汚く思えて、罪悪感を感じていたので。私も未熟だったのかな。待っていればいつか、もっと受け入れる事ができたのかな、と、このお話を読んで昔の自分を振り返りました。静かな水槽の機械音さえ響くような、この文章が大好きです。胸にぐっと迫ります。

受けの椎名がかわいそうで可愛い。フィギュアを持っていったり置いていったり、アクアリウムとか、小道具の使い方も上手くてキュンとしました。途中のすれ違いも切ない。可愛くて切なくてよかったです。

アクアリウムをきっかけにして、二人の気持ちが通じあっていく様子が丁寧に書かれていた。受けがフィギュアやコインで気持ちを表していくのがとても可愛い。ちょっと痛い描写もあるので苦手な方もいるかも…。お互いが唯一無二の存在というようなお話が好きな方におすすめ。

作家買いですがこのお話もいい！椎名のキャラが可愛すぎます。巻末のSSがとても好きでした。