レビュー一覧

幸せ慣れしていない受けが、攻めの数々の愛情で溶かされて行く感じが、切なかったり、エロかったりと、全体的にはんなりするお話し。京言葉はエロい！

圧巻の力作です。主役の心の変遷と芸への情熱を、描きあげています。能の舞いの描写も、まるで目の当たりにしているように美しく、静謐で、華麗です。２編に分かれ、二人の間の誤解は割とあっさり解けますが、それでは終わりませんでした。後半は単なる甘々後日談ではありません。すばらしい。

芸事には疎いのですが、かなりの情報を持っていないと、この世界観は出せないだろうなと思います。能に人に翻弄されていく様が切なくて、京言葉が色っぽくて、でも強くて、京都の景色が思い浮かんで、本当に素敵でした。

京都を舞台にした能学師と呉服屋の社長の十年にわたる物語り。前後編に別れていて、誤解で別れた両片想いは前半で解決しますが、後半、伝統芸能の世界では、好きなだけではうまくいかなくて、切ない展開が待ってます。でもハピエンです。エッチもはんなりエロいです。

あまりに受けは酷いことに耐え過ぎでは？と思うほど。伝統芸能の伝承の難しさとか人間関係、いろいろ大変だわ。

こういう形でしか自分を表現出来ないのも可哀想。

なんだか情緒もへったくれもないが2人とも素直になったらどうってことなかったんでは?と思った。

特殊な伝統能楽の世界の中の話です。京都弁や京都の冬景色、町屋など、よく作り込まれていました。ただ、作り込みすぎていて、私には入り込みずらかった気がします。美人健気受けの葛藤がかわいそうでしたが、最後はハピエンでした。

なんだか受の立場が切なくて…。そんなに伝統を守ることが大切なの？と思ってしまいました。お家のために、全てを受け入れようとする健気な受の想いが叶ってよかったです。それにしても…後継は酷いやつだ…。

もうちょっとラブラブか濃い感じかと思ってたが…思ってたのとは違いました。悪くは無かったかな。