レビュー一覧

ライバル的な存在で‥‥異母妹が唯一、感じ悪い人がいますが‥‥それも気持ちがわからないではないので‥‥そう思うと、登場人物みんながいい人ばかり！こういう作品は、後味もいいものですね。ヒーローもヒロインも、大人なカンジで安心して読める作品｡

継父に実子同様に愛され慈しみ、大切にされてきたヒロインが、存在すら知らない娘との出会いをきっかけにイタリアに渡り、実父の親友であり、仕事上の付き合いもあることから知り合ったヒーロー親子。異母妹の祖母の危篤と死に際し、実父代わりに、観光という名目でイタリアの歴史と自然とのふれあいを通して、出会った瞬間から惹かれ合った二人が、三人で過ごすことで、お互いを知り、お互いへの理解を深めながらも、恋心を燃やしてゆく二人を描いたお話です。優しく聡明でありながら美人でもあるので、イタリア人男性は目が釘付け状態。そんなヒーローも、十代の息子がいるものの、かなりのイケメン。そのヒーローに愛人と誤解されるでもなく、実父の恋人にすら気に入られるなど、ヒーローの息子が抱える問題や異母妹の嫉妬がなければ出来過ぎな二人のお話が、とても楽しく読めました(^-^) 最後には優しい気持ちになれましたが、エッチなしでお互いを尊重し、求め合う、ちょっと古風なヒロインに好感が持てました(^-^)

いい人ばっかり！というのが読後感。ヒロインもヒーローも、ヒロインが実の父と信じていた養父もヒロインの異父弟も。実父も実父の恋人もいい人。異母姉がいるなんて寝耳に水の異母妹と、ヒーローのティーンの息子が一寸マイナス要素を醸し出している程度で、最後はそれも……なので、とてもほのぼのと読み終えました。後味は悪くない、でも、それだけ。誤解したり誤解されたりというハーレクインのお約束はうんざりですが、「視線が合った瞬間にパッと恋の花が咲く」のもいいけれども、もう一寸だけ捻りがあっても良かったなあ、と思いました。