レビュー一覧

人間の欲望や不安は尽きないことを表した作品だと思います

RENTAでは現在漫画版『アンナ・カレーニナ』は3作品取り扱っているのですね。今回いがらしゆみこ先生の版と一緒に購入しましたが、前半から中盤は本作の方が原作に近いストーリーで描かれています。ただどちらもアンナの自殺後の話は短く纏めています、というかどちらもこの作品のもう一人の主人公のはずのリョーヴィン(レーヴィン)の出番が少ないですね。本作はいがらし先生版よりは彼の出番が多くなってはいますが、その代わりキティとの結婚生活の話はいがらし先生版ほども描かれていませんし、おかげでキティの出番もほぼ前半のみになっています。原作未読の方がこの2つの漫画版から原作に入るとリョーヴィンとキティの出番の多さとアンナの出番の少なさに驚かれるかも。作者のトルストイが力を入れて書いているのは明らかにリョーヴィン関連(原作は最後に彼のモノローグで終わっている)の話なんですが、話としていいのはアンナ関連の方なんですよね。『アンナ・カレーニナ』入門本としてはいがらし先生版よりこちらの方がお薦め。

とりわけ女性心理が巧みだと感心しました。「幸福な家庭はみな同じように似ているが、不幸な家庭は不幸な様もそれぞれ違うものだ」という冒頭の言葉が印象に残っています。アンナが愛を知ることによって迎えることになる最も不幸な結末に、愛や幸福、女性の生き方などについて考えさせられました。

今読むべき作品。家族や愛について、その意味を考えさせられます。まんがでこの他にもいくつか出ているので、読み比べてみるとまた深まると思います。

原作のよさを、よくいかしていて、たのしくよめました。

有名な名作なんで、どんな感じになってるのかっと読んでみたけど。まあ、文学作品もこうなるとただの不倫モノという感じだった。

　小説と合わせて読むとより良いかもしれません

名作文学の入門みたいな感じで読むのもいいかなと思います。

映画でしか見た事がなくて今回初めて読んだんですが、アンナ以外のエピソードが新鮮でした。原作も読んでみたいなと思います。

昔一度舞台を見たことがあり、その時は何が何だかさっぱり分からずただの不倫話だと思いました。この本ではアンナの心理的な描写もありますが、ただ結局自殺に至るという結末は極端に見えてしまい…原作通りなのか、もう少し丁寧にストーリーを拾うべきだったのか…